岐阜県のJR関ケ原駅のほど近くにある関ケ原駅前観光交流館のコインロッカーには、関ケ原の合戦にちなんだ工夫がほどこされており、それぞれのロッカー扉に戦国武将の名前と家紋が描かれています。
徳川家康(推定兵力3万)を筆頭に、東西の武将一人一人の推定兵力によってロッカーの大きさを変える工夫もされていて、コインロッカーに来ただけで戦国歴史ロマンに包まれます。ただのロッカーがカッコイイなんて発案者はただ者ではないに違いない!
また、あるTwitterユーザーさんによると、訪問時に故障していたロッカーには「吉川只今戦場に出陣候 暫く帰還しませぬ。」という紙が貼られていたといいます。通常の「故障中」という表示ではないあたりも、なんとも粋なこだわりです。
どうしてこのような趣向を凝らしたロッカーになったのか等、同館の店長に聞いてみました。
━━何かきっかけがあったのでしょうか
店長 関ケ原駅前観光交流館(愛称:いざ!関ケ原)は2015年10月4日にオープンし、当初は普通のロッカーでした。2016年3月に、関ケ原の戦い(日本)、ワーテルローの戦い(ベルギー・ナポレオン戦争最後の戦い)、ゲスティーバーグの戦い(アメリカ・南北戦争)を世界三大古戦場として「世界古戦場サミット」というイベントを開催することになり、何かできないかと企画したのがきっかけです。
まず関ケ原の合戦に参加した有名どころの武将の家紋の案が出たのですが、家紋だけでは何だか寂しい、もっと何かないかと調べていたところ「兵力」を見つけ、その数字にあわせて大小3種類あるロッカーの振り分けを決めました。
━━故障ロッカーの張り紙はどういう経緯で
店長 吉川広家(きっかわひろいえ)のロッカーですね。鍵が壊れてしまって使えないので、はじめの2〜3日は普通の故障案内の張り紙でした。これでは面白みがないと思い、ふと思い付き変えてみました。
このロッカーのきっかけになった世界古戦場サミットを10月15日、16日にある「関ケ原合戦祭り」に合わせて開催するとのこと。歴史好きにはたまらないイベントになりそうです。
関ケ原では、普段から廃校になった小学校で戦国図書を見たり甲冑体験ができ、歴史を感じられるような試みを行っているのだそうです。また、2020年までに関ケ原の歴史民族資料館がビジターセンターとして建て替わり、歴史ロマンを更に味わえるようになるとのこと。普通のロッカーにさまざまなアイデアを持ち出している関ケ原の今後の仕掛けにも注目です。
関ケ原駅前観光交流館
開館時間: 9時 〜 17時
所在地: 〒503-1501 岐阜県不破郡関ケ原町大字関ケ原598番地の4 (JR関ケ原駅前)
休館日: 4月〜10月は無休 11月〜3月は毎週火曜日・祝日の翌日・年末年始(12月29日〜1月3日)
画像提供:匿名Twitterユーザーさん、関ケ原駅前観光交流館
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