ニュース

百人一首を5文字で要約したサイトが秀逸 「玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする」→「つらい死ぬ」

「春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天の香具山」→「洗濯日和だ」。

advertisement

 伝統的な歌がるた「小倉百人一首」の短歌をすべて5文字で要約したページが、Twitterで注目を集めています。例えば持統天皇の「春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干すてふ 天の香具山」は、「洗濯日和だ」に。だいたい合ってる!

要約 柿本人麻呂の「あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を 独りかも寝む」は、「孤独な夜長」に。けっこう適切(CC BY-NC 2.1 JP)

 Suto Kentaroさんが運営する個人サイト「ねこいりねこ」内のコンテンツ。公開されたのは2007年のことですが、タレントの牧村朝子さんがツイートで紹介したことから広まりました。

広まるきっかけとなったツイート

 どれも細かい描写はそぎ落とされ、ミもフタもなくなったと言ってしまえばそれまでですが、要約自体は原意から大きくそれずに、ユーモラスな味わいをかもしています。元来、思いを31文字の制限内で表すのが短歌というものですが、やろうと思えば5文字まで縮められるのですから、日本語って面白い。

advertisement

これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関(蝉丸)

  • 原意:京から出る人も帰る人も、知り合いも他人も、みんなここで別れ出会う。これがその名の通り「逢坂の関」なのだなあ
  • 要約:旅はいいな

ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは(在原業平朝臣)

  • 原意:神代の昔にも、こんな不思議なことがあったとは聞いたことがない。(紅葉で)竜田川の水が真っ赤に染まるとは
  • 要約:空前の紅葉

玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば 忍ぶることの 弱りもぞする(式子内親王)

  • 原意:我が命よ、なくなるならいっそなくなれ。生き続ければ恋心が抑えきれず苦しむことになる
  • 要約:つらい死ぬ

ねこいりねこより抜粋、原意は筆者意訳)

 一連の要約はSuto Kentaroさんがクリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下で制作したもの。非営利目的で利用するぶんには自由なので、要約を読み札にした、新しい百人一首の遊び方もできそうです。

要約で身近に感じたら、あらためて触れてみるのもいいかも

(沓澤真二)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に
  2. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  3. 「17歳ってまじ?」老けて見られる長髪青年を理容師がカットすると…… 「彼の人生を救ったね」「パーフェクトだよ!」【海外】
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 釣れたアオリイカを2カ月飼ってみると…… 同じイカとは思えぬ変化に「魚より賢くてかわいい」「なんて凄い映像」
  6. 業務スーパーで買ったアサリを水槽に入れて120日後…… “まさかの大事件”に衝撃「うわーー」「あさりちゃーーーん!」
  7. 温かそうだけど…… 呉服屋さんが教える「マフラーの巻き方」になぜか既視感 「あの巻き方ってこうやってたの!?」
  8. 「コレ知らないと老けるよ?」 プロが教える“10歳若返る整形メイク” ちょっと工夫するだけで印象ガラリ「毎日古メイク全開でした」
  9. 「キスの会しよう」 華原朋美、高級接待した記者に“関係迫られる”トラブル 激怒の相手に5歳息子も怯え「あの人頭おかしいよ!」「ママやばい」
  10. 「助けて。息子がこれで幼稚園に行くってきかない」→まさかのアイテムに母困惑 「行かせましょう!」「控えめに言って最高」と反響