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「はちま起稿」買収騒動から4週間、沈黙続くDMM・インサイトの現状は―― まとめサイトの「運営隠し」は何が問題なのか(2/4 ページ)

両社とも「個別の取材は受けない方針です」との回答。

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企業がまとめサイトを運営する問題点とは

 今回争点となっているのが、いわゆる“まとめサイト(キュレーションサイト)”を「企業が組織的に運営し、さらに運営元を伏せていた」という点です。昨年炎上したDeNAの「WELQ」問題と構造は似ていますが、「運営元を伏せていた」という点においては、今回のケースの方がより悪質であるという見方もできます。

WELQ問題を受けて謝罪する、DeNAの代表取締役兼CEO・守安功氏ら(関連記事

「問題の1つは『経営者が知っていたか』です。買収するのに経営者が知らないというのは考えにくいし、亀山敬司会長もインタビューの中で、デューディリジェンス(与信確認)の不備を認めています。もう1つは『コーポレートガバナンス(企業統治)』の側面で、どちらかと言えばこちらの方が大問題でしょう。つまり『コンプライアンスリスクのある事業買収を誰も止められなかった』という、企業体質の問題です。経営層にリスクマネジメントの意識がなく、それに歯止めをかけることができなければ、今後もまた同じような問題は起きるでしょう」(安藤氏)

 一方で、譲渡先であるインサイトは今のところ買収について一切触れておらず、はちま起稿側もインサイトとの関係性については特に明示していません。インサイトに問い合わせたところ、「こちらから公表すべき内容があれば、その際は弊社より全社様に向けて情報を公表させていただければと思います」と、現時点では明確な回答は避けました。

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DMM.comからはちま起稿を譲渡されたとされるインサイト。オンライン広告やシステム開発、ソーシャルゲーム開発などを主に行う

 もちろん両社とも上場企業ではないため、「公表していないこと自体の違法性は低いと思われます」と安藤氏。しかし同時に「実質的な運営をしているのが事実だとしたら、何かトラブルがあった場合、消費者権利を尊重しないと宣言しているようなもの」「“いつかバレる”ことを隠すメリットはあまりなく、被害を大きくするだけ」とも語ります。

「社会的責任の観点では『加担』という問題があります。つまり『不祥事企業と付き合っている企業もまた不祥事に加担している』ということです。例えば問題が表面化した際、インサイトと取引がある企業も同様に問題のある会社だと見なされます。オンライン広告を扱っている立場から見てもリスクが大きく、懸命な判断とは言えません」(安藤氏)

はちま起稿側にも、特にインサイトとの関連性については明示なし(画像は「はちま起稿について」のページより)

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