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Twitch vs YouTube、ゲーム配信収益ではTwitchに軍配 配信補助ツール提供会社が比較レポート

ゲーム配信の視聴者が投じる総チップ量のうち、96%がTwitchに流れているそうです。

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 ゲーム配信者の収益について、配信補助ツールを提供している会社、Streamlabsがレポートを公開しました。TwitchとYouTube Liveにおける配信者の収益事情をまとめたもので、Twitch配信者のほうが圧倒的に稼いでいるといった興味深いデータが出ています。

Twitch vs YouTube、ゲーム配信で稼げるのはどっち?

 調査はStreamlabsのツールを利用している配信者を対象としたもの。決してゲーム配信者全体のデータではありませんが、目安にはなります。2016年12月から2017年3月まで、アクティブなゲーム配信者数の推移を見ると、Twitchでは19%増に対しYouTube Liveは330%増と、急成長を見せています。

アクティブな配信者数の推移。既に多くのユーザーを得ているTwitchに大きな変化はないが、YouTube Liveは5カ月で大きく躍進
直近6週間でも、YouTube Liveが36.6%と急増

 eスポーツリーグ「FACEIT ECS」「ESLプロリーグ」の独占配信権を得たことが、YouTube Liveを躍進させるとStreamlabsは分析。この成長率が同じ割合で続く場合、YouTube Liveは今後2年の間にTwitchと同規模になると予測しています。

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 しかしStreamlabsのツールを介して配信者へ投じられたチップ(視聴者が配信者に払う、いわゆる“投げ銭”)の総額を見ると、配信者数の差を考慮しても収益に関してはTwitchが圧倒的に多いことが分かります。2017年第1四半期のデータでは、総チップ量の96%を占める2255万ドル(約24億8000万円)が、Twitch配信者へ投じられています。YouTube Live配信者宛ては94万ドル(約1億円)で、残りの4%に過ぎません。

四半期ごとのチップ取扱量。Twitchと比べると、YouTube Liveはごくわずか

 収益の大差についてStreamlabsは、YouTube Liveでは「新規の配信者が確固たるコンテンツをまだ提供できていない」「録画済み動画とライブ配信が混在している」といった要因を挙げています。Twitchはサードパーティー製アプリが充実しており、配信者と視聴者で密な関係を築きやすい要因もあるようです。

 Twitchはユーザー数が多く、気前の良い常連視聴者が根付いているのも大きな要因。アカウント作成から2年以上の視聴者は、利用開始3カ月以内の新規ユーザーに比べ、4倍以上のチップを支払っているとのデータが示されています。このことは配信者側も把握していて、定期的に配信を続けている人ほど常連客を獲得し、不定期な配信者の3倍ものチップを得ているそうです。

ユーザー層別の平均チップ支払い量。アカウント作成から3カ月以内のユーザー(一番左)が約23ドル(約2500円)に対し、2年以上のユーザー(一番右)は約81ドル(約9000円)を投じている

 なお、チップの総量は2016年第4半期から2017年第1半期にかけて13%増加しており、“稼げている”配信者も増加傾向にあります。現状ではTwitchのほうが収益面で有利との結果になりましたが、StreamlabsはもしYouTube Liveが新規配信者を獲得し続け、高度な機能を追加することができれば、2018年にはTwitchに追い付くと予測。ただ、そうでない場合はTwitchがゲーム配信業界に君臨し続けるとも述べています。

(沓澤真二)

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