高須院長、損賠1000万円で民進党・大西健介議員と蓮舫代表を提訴へ 大西議員は「誤解されている」と困惑
大西議員は取材に対し、高須クリニックを批判したわけではないと否定しています。
高須クリニックの高須克弥院長が5月18日、民進党・大西健介衆議院議員と蓮舫代表を提訴することをブログなどで明らかにしました。
きっかけは、17日に開かれた厚生労働委員会での大西議員の質問。大西議員は美容医療の広告や勧誘の問題点について質問する中で、「CMも陳腐なものが多いんですね。皆さんよくご存じのように、例えば『YES ○○(まるまる)』とクリニック名を連呼するだけのCMとか」という旨の発言をしていました。
これについて、高須院長は「高須クリニックの施術料金は40年間変わっていない つまり『陳腐なCM』以外は高須クリニックとは無縁の話なのだ」と反論。「難癖そのもの」「ただでは済まさせません」と怒りをあらわにし、18日には「民進党の大西健介議員と蓮舫代表を提訴することにした」のタイトルでブログを更新。顧問弁護士との2ショットを添えて提訴する旨を宣言しました。
今回問題となっている大西議員の発言は、一体どういう場面でなされたのでしょうか。衆議院が運営する「衆議院インターネット審議中継」で実際の映像が確認できる他、大西議員のFacebookでも質問がまとめられています。
「『YES ○○』とクリニック名を連呼するだけの~」という言葉が出てきたのは、Facebookの投稿にもある「名前と電話番号だけを連呼する派手なテレビCM」について言及した場面でのこと。「0120から始まる電話番号とクリニックの名前を言いながらごろごろ転がっているCM」など、いくつかの美容医院を想起させる発言をしており、その筆頭にあがったのが高須クリニックを思わせる前述の言葉でした。
ねとらぼでは双方の意見を聞くべく、まずは高須院長を直撃。高須院長が大西議員の発言を知ったのはAbemaTVへの出演が終わった17日23時ごろ。怒りにかられた高須院長は、18日朝には弁護士へ連絡をとり、訴訟の準備を始めたといいます。口ぶりは穏やかでしたが、訴訟へ向けては着実に動いているようで、1000万円の損害賠償を請求することも明かしました。
一方で大西議員は今回の事態に「困惑している」と回答。既に委員会の書き起こしを読み直しており、自らの発言に問題はなかったとの見解を示しました。大西議員によると、特定の美容医院の名前は出しておらず、誤解されているのだろうとのこと。
その理由について大西議員は、「これは委員会でも話しましたが」と前置きした上で、次のように説明しました。まず、現在の医療法では広告の内容が著しく制限されているため、現状では医療機関名や連絡先を連呼するなど、限定的な事項しかCMでは伝えられないこと。そしてそういったCMは、患者が医療機関や治療方法を選択する上で有用なものとはいえないと指摘。委員会での発言は、そういった“情報の少ないCM”しか流せない現状を問題視したものであり、「高須クリニックを批判した」とする疑惑については否定しました。
なお、高須院長側からはまだ連絡などは受け取っていないとのこと。高須院長が訴訟に向けて動いていることについては、そうなった場合は顧問弁護士に相談することになる、と回答しました。
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