ニュース
大阪市が初のヘイトスピーチ認定 ネット上の動画の内容・投稿者名を公表
動画投稿サイトで公開されていた差別的なデモ活動の記録がヘイトスピーチに認定されました。
advertisement
大阪市は6月1日、動画投稿サイトで公開されていた3件の動画をヘイトスピーチと認定し、投稿者名を含む内容を公表した。昨年7月からの「大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例」全面施行後、初の認定・開示となる。
動画はそれぞれ大阪市内の数カ所で行われたデモ活動・街宣活動を記録したもの。同市のヘイトスピーチ審査会は、在日韓国人や朝鮮人に対する差別的な発言が繰り返されるその内容と、不特定多数が視聴できる状態に置いていた行為がヘイトスピーチに該当するとした。
また同市は不適切なものとしつつ、ヘイトスピーチの問題に関する理解や意識を高め、抑止につなげるためとして当該動画内の発言も公表。「ゴキブリ」や「害悪朝鮮人」といった表現に「殺せ」などの言葉が繰り返されていたとしている。
advertisement
投稿者名はハンドルネームを公表。動画サイトの投稿者や視聴者の間では通称としてこの名前が機能しているとし、判明していない氏名に準ずるものと説明している。
同市はこれらヘイトスピーチが社会問題化しているとして、今後も「人権を尊重し、誰もが互いの文化を認め合い、自分らしく生きることのできる多文化共生社会の実現をめざしてまいります」と積極的な啓発活動に取り組むとしている。
(宮原れい)
関連記事
Google、広告配信の厳格化を発表 不適切なコンテンツに広告が出たとの批判を受けて
直近に、英The Guardian紙の広告が白人至上主義者のページに表示されたとして、同紙が出稿の取り下げを発表していました。法務省のヘイトスピーチ啓発ポスター、改変出回る 法務省「許可していない」
「日本人へのヘイトスピーチ許さない」と改変されたポスターについて、法務省人権擁護局は許可していないとコメント。「まとめブログ」の責任はどこまで追求されるべきなのか?
「転載しただけ」は無敵のヨロイ? 連載「ネットは1日25時間」。非常事態にこそ思い出したい、ネット上での「おはし」を考える
デマの拡散には気を付けましょう。連載「ネットは1日25時間」。安倍首相が「保守速報」の記事をシェア 批判を受け削除
「民主党が小学4年生のふりしてアベノミクス解散に疑義を唱えるステマサイト開設か!? ネット炎上」という記事にリンクが付いていた。「ネット弁慶さんは東北へ行ってボランティアしてきなよ」 NHK広報局のツイートが賛否両論の議論に
ゆるいつぶやきが人気のアカウント。珍しくゆるくないつぶやきが議論になっています。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.