ニュース
本州近海でレアメタルを含む岩石を発見 資源開発の利用にも期待
房総半島から約350キロに位置する海底一帯に広がっているのが確認されました。
advertisement
海洋研究開発機構(JAMSTEC)などの研究グループは、千葉県の房総半島から東南東約350キロに位置する海山(海底)で、レアメタルを含む岩石を確認したと発表しました。さらにそれらは斜面一帯に広がっており、厚く発達していることが分かったとのこと。
発見されたのは、レアメタル(希少金属)のコバルトを含んだ、岩盤上を覆う酸化物「コバルトリッチクラスト」。1988年にはその存在が報告されていましたが、レアメタルに関しての調査はその後行われておらず、今回無人探査機「かいこうMk-IV」を用いた本格的な調査が行われました。
調査では、水深1400~5500メートルの間の地点で合計5回の調査潜航を行い採取したところ、3200mの水深で13センチに達するコバルトリッチクラストが見つかりました。これは他の海域のものと比べても最大級の厚さを誇るものです。
advertisement
また同海山で調査した斜面一帯が、同じくすべて5センチを超える比較的厚い「コバルトリッチクラスト」で覆われていたことも判明。
JAMSTECら研究チームは、これまで調査・研究を続けてきた海山よりはるかに近い本州近海でこれら資源が見つかったことは、成因解明のために有用なフィールドとなるだけではなく、将来「コバルトリッチクラスト」の調査・開発技術の実験海域としての利用も期待できるとしています。
本州近海に位置する拓洋第3海山の水深1500m~5500mの斜面に厚いコバルトリッチクラストの広がりを確認
(宮原れい)
関連記事
Google Earthに伝説の怪物“クラーケン”現る!?
本物だったら全長100メートルはありそう。“顔のない魚” オーストラリアの深海で発見
のっぺりした顔の魚が、100年以上を経て再発見されました。海にごみを捨てちゃダメ 風船に絡まったウミガメさんが救出される
海に捨てられた風船が絡まってしまったウミガメさん。救助されてよかった。約6000メートルの海底にマネキンの頭ってどういうこと? 深海デブリが見える化
捨てて沈めたつもりでも、ずっと残ってしまうんです。新種の海藻「ウミタンポポ」、小笠原諸島海底で発見 調査の子細を国立科学博物館に聞いてみた
2016年7月、定期調査時の底びき採集で発見されたとのこと。新種のカニ、「ハリー・ポッター」スネイプ先生にちなんで命名
その名も「Harryplax severus」。お魚さん逃げてー! 地中からニョキッと襲い掛かるオニイソメのハンターっぷり
ムカデっぽいのが苦手な人は閲覧注意。飛び込みに迷いがない 崖からダイブするのが好きなワンコがかっこいい
何度でも飛び込むよ!新種の生き物かも? 謎の紫色の球体が海底で見つかる
丸くて紫で動かない、不思議な何か。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.