メルカリ、悪質な行為を行うユーザーの排除を推進 違法・規約違反行為への抑止力強化
新たに初回の出品時に住所・氏名・生年月日の登録を必須化するなど。
フリマアプリ「メルカリ」において、これまでの売上金の振込申請時に加え、新たに初回の出品時に住所・氏名・生年月日の登録を必須化すると発表した。導入時期は年内を予定。違法・規約違反行為への抑止力強化の一環で、警察や捜査機関との連携をこれまで以上に強化し、悪質な行為を行うユーザーの排除に取り組むとしている。今回の発表に伴い、利用ガイドを改定している。
メルカリでは違法な物品の出品や金融にかかわる不正利用、個人間取引のトラブルなどさまざまな課題があった。6月までに私電磁的記録不正作出・同供用罪(事務処理を誤らせる目的で、電磁的記録を不正に作るなど)の疑いで4人が逮捕されたことを受け、利用規約に違反したアカウントの不正作成などに対する対策強化が行われたことが発表されている(関連記事)。
今回の対策では従来のアカウント作成時の電話番号認証や売上金の振込申請時の口座情報確認など出品者の確認、出品商品や取引内容のモニタリング、違反商品の削除や不正取引の排除、違反者の利用制限は引き続き実施し、初回出品時における出品者の住所・氏名・生年月日の登録必須化、及び売上金振込口座との照合を年内に導入することを決めた。原則として、家族名義の口座や婚姻等による改姓等の場合を除き、登録された氏名と売上金の振込口座が一致しない限り売上金を引き出せないようにする。
さらに、過去に発生した違反行為を分析し、AIなどを用いて不正の検知に活用する対応を既に一部開始しているほか、盗品であると警察の確証が得られた商品については、盗難にあった被害者に対して損害額の補填を行う仕組みを今後検討するとしている。
9月にはeコマースサービスで不正利用が絶えない状況を受け、Yahoo! JAPANとともに「EC事業者協議会」を設立している(関連記事)。
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