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60年愛された卓球ファンのバイブル「卓球レポート」が休刊 卓球ファンに衝撃広がる

この雑誌無くしていまの「卓球ニッポン」はありませんでした。

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 リオ五輪や世界卓球のメダルラッシュで盛り上がる卓球界。そんな最中に、60年愛された卓球雑誌「卓球レポート(タマス社)」が2018年4月号(3月20日発行)をもって休刊することを発表しました


休刊を伝えるリリース(卓レポ.comより)

 卓球レポートは1957年9月に「バターフライ・レポート」として創刊。翌1958年9月に雑誌名を「卓球レポート」に変更し、貴重な卓球専門誌として60年にわたって発行され、特にいま30代以上の卓球ファンにとってはバイブルとして愛されました。

 休刊の理由として「インターネットによる情報配信の普及が進み、急速に社会の情報化が進展いたしました。また、昨今では日本における卓球のメジャー化に伴い、テレビや新聞をはじめとするマスメディアや各種情報ツールを中心に、一般にいつでもどこでも卓球情報に触れられる環境が整ってまいりました」としています。

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 なお公式サイト「卓レポ.com」は継続となり、引き続き選手や指導者に役立つ情報や卓球が強くなるための技術情報などを提供する予定です。


卓球レポートの公式サイト (卓レポ.comより)

 卓球雑誌・卓球王国も、「卓球レポート休刊の衝撃」というエントリーを掲載。同誌編集長の今野昇氏は「その思いや文字から得る卓球の情報の何たるかを卓球レポートから学び、それが小誌卓球王国の発刊につながったのは言うまでもない」「取材の現場では、両誌のスタッフは仲が良く、何かあれば助け合う関係だった」とライバル誌の休刊を嘆いています。


書店売りの卓球雑誌「卓球王国」とも良きライバル関係だった(卓球王国WEBより)

 Twitterでも多くの卓球ファンが反応。「師匠がいなくなる」「あの頃の貴重な情報源だった」「良い記事を思い出している」と、休刊を惜しむ声が鳴り止みません。

「師匠がいなくなる」と無念の一言
先輩から後輩へ受け継がれる、秘伝書のような役割も果たしていた
数々の名記事たちが、卓球人たちを鼓舞してきた

 筆者も卓球部時代、毎月必ず読んでいた卓球レポート。マンガ「斎藤清物語」で躍動する斎藤選手に心を奪われ、松下浩二選手の全日本選手権奇跡の初優勝を伝える記事には気持ちが大きく動かされました。卓球界が今よりはるかにマイナーだったいわゆる「暗黒時代」に、小さな光と道筋を示してくれた、まさにバイブルでした。

 残念ながら休刊となる卓球レポートですが、この60年という歩みがもたらした全てが現在の卓球界の繁栄に生かされています。今後もサイト上で卓球情報を発信する卓球レポートの新たな歩みに期待です。

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辰井裕紀

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