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NECが「飲める文庫」を開発ってどういうこと!? AIが名作文学の読後感を分析しコーヒーの味わいで表現

「悲しい結末」は「苦み」、「充実感」は「飲みごたえ」にと、文学の読後感を味の要素に置き換えてコーヒー豆をブレンド。

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 NECがコーヒー豆専門店のやなか珈琲と共同で、ブレンドコーヒー「飲める文庫」を開発しました。AIを活用して名作文学の読後感を分析し、コーヒーの味わいとして表現したとのこと。口当たりが滑らかで苦味の豊かな『人間失格』コーヒーなど、6種類を各950円(税込)で、10月27日から11月30日まで期間限定販売します。

文豪の6作品をコーヒー豆で表現
11月8日~30日には、6種類を飲み比べできるドリップバックセットも販売(税込2340円)
ドリップバックは、開くと中からコーヒーが。本当に文庫感覚

 開発に際しては、NECのデータサイエンティストが文学作品に関する1万件以上のレビューを集計。例えばレビューに「悲しい結末だった」とあれば「苦味」に、「読むのに時間がかかったが十分楽しめた」とあれば「飲みごたえ」にと、読後感をコーヒーの味覚指標へ変換して、学習データを作成します。

開発の流れ
読後感を5種類に大別し味覚指標へ変換

 データはディープラーニング技術を搭載したソフト「NEC Advanced Analytics - RAPID機械学習」に投入し、分析モデルを作成して各文学作品のレビューを分析。こうして作った味覚指標を表すレーダーチャートをもとに、やなか珈琲が豆をブレンドしています。

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 モチーフは島崎藤村作『若菜集』、太宰治作『人間失格』、夏目漱石作『三四郎』『こころ』『吾輩は猫である』、森鴎外作『舞姫』の6作品。淡い恋を描いた『三四郎』は甘く、愛憎を描いた『こころ』は苦く、原作のイメージがうかがえます。

藤村の詩を爽やかな酸味とクリアな味わいで表現した『若菜集』
『人間失格』で淡々と語られる人間の弱さを、滑らかな口当たりと豊かな苦味で表現
苦々しい人間のエゴを濃厚に表現した『こころ』
『三四郎』の恋物語を、甘酸っぱいフレーバーで
『吾輩は猫である』における風刺的でユーモラスな語りをほろ苦さと甘味、キレのある後味で再現
『舞姫』のロマンスをソフトな甘味で

 取り扱い店舗は、やなか珈琲店の秋葉原CHABARA店、アトレ亀戸店、コレド室町店、ルミネ北千住店、ルミネ立川店、エキュート赤羽店、アリオ西新井店、トレインチ自由が丘店、中野マルイ店。公式の通販サイトでも販売されます。

(沓澤真二)

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