ニュース

水素水、バストアップ、関節に効く…健康食品に本当に効果はあるのか? 「商品テスト」から見る健康食品との付き合い方(2/3 ページ)

「健康被害」にあわないために。

advertisement

 このデータベースは主に健康食品に利用されている素材について、有効性や安全性など個別の研究データを掲載している。健康食品について調べる場合に見ておくべきサイトの1つだ。

 このサイトでは水素水について「俗に『活性酸素を除去する』『がんを予防する』『ダイエット効果がある』などといわれているが、ヒトでの有効性について信頼できる十分なデータが見当たらない」と説明している。

 国民生活センターがテスト対象銘柄を販売している事業者へアンケートを採ったところ、飲用により期待できる効果で最も多い回答は「水分補給」。その他に「ダイエット」「疲労回復」「美容」「アンチエイジング」と答えた事業者もいたものの、医薬品医療機器等法(旧薬事法)で効果の表示はできないため、表示は控えているという事業者もいた。

advertisement

 しかし、国民生活センターが広告や商品パッケージを調べたところ、10銘柄中8銘柄に水素や水素水の効能に関する記載があり、中には「さまざまな病気の原因といわれる悪玉活性酸素を無害化する」など健康保持増進効果等と受け取れる記載があった。

 報告書では、これが法に抵触しているおそれがあると指摘しており、「(水素水には)、特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品として許可、届け出されたものは、現在のところありませんので、効能効果をうたっているものは法律に抵触している場合があります」とまで言い切っている。

医薬品医療機器等法や健康増進法や景品表示法に抵触するおそれがあるという指摘

健康食品に「効果がある成分」はどれくらい含まれているのか?

 国民生活センターでは約30年前から健康食品の商品テストを実施している。中でも「事業者が効果があるとうたう成分がどのくらい含まれているか」という試験項目は、多くの健康食品で実施されている。

 過去の商品テストを見ると、有効成分は「表示よりも少ない」というケースもあれば、「医薬品を越える量が含まれている」というケースもある。

 関節に良いと思って買う人が多いコンドロイチン硫酸を含む健康食品。2008年に行われたこのテストでは、テストをした全銘柄でコンドロイチン硫酸の含有量が表示量に比べて大幅に少なかった

advertisement
星印が表示の含有量、棒グラフが分析した含有量

 一方、「バストアップに良い」など美容目的で購入されている「プエラリア・ミリフィカ」を含む健康食品の商品テストでは、身体的な作用が発現すると推測される量よりも多くの成分が含まれている銘柄があった。この健康食品は月経不順や不正出血といった健康被害が報告されている商品群である。

銘柄3、6、11は、身体へ作用を及ぼす可能性があると考えられる量

 健康食品は、医薬品並みの品質管理は求められていない。そのため、成分が一定量に調整されていない製品が存在することはありうる。過剰摂取をしてしまえば身体に良くない影響が出てしまう。健康食品は「広告に書いてあるような効果はなかった」というトラブルだけではなく、「健康被害」という可能性にも留意しなくてはいけない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  4. 毛糸でフリルをたくさん編んでいくと…… ため息がもれるほどかわいい“まるで天使”なアイテムに「一目惚れしてしまいました」「うちの子に作りたい!」
  5. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  6. 餓死寸前でうなり声を上げていた野犬を保護→“6年後の姿”が大きな話題に! さらに2年後の現在を飼い主に聞いた
  7. 「懐かしい」 ハードオフで“30年前のPC”を購入→Windows 95をインストールしたら“驚きの結果”に!
  8. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  9. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  10. 「靴下屋」運営のタビオ、SNSアカウント炎上を受け「不適切投稿に関するお詫び」発表 「破れないストッキング」についてのやりとりが発端