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ゴキブリの成長を阻害する遺伝子が発見 他の生物に影響なくヤツだけを倒せる新型殺虫剤の開発に期待
脱皮に影響する物質を注入することで、脱皮不全で死亡させることに成功。
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ゴキブリの脱皮に影響を及ぼす遺伝子を発見したことを、中部大学が発表しました。この遺伝子から生成した物質をゴキブリに注射すると、脱皮不全により死亡することが確認されたとのこと。応用による効果的な殺虫剤の開発が期待されます。
同学の研究チームが、佐賀大学大学院生の佐藤一輝氏(現理化学研究所環境資源科学研究センター特別研究員)と共同で研究。対象は国内で最も多いクロゴキブリで、この種は10回ほどの脱皮を経て成虫になります。
研究チームは、発見された遺伝子から作られるメッセンジャーRNA(リボ核酸。タンパク質の合成を司る)の働きを詳しく調査。結果、それと対になって形成されるある種の「相補的RNA」は、ゴキブリの身体の一部に注射するだけで全身に浸透し、脱皮の働きを止めることが判明したといいます。
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現在は、注射の代わりに経口で相補的RNAを摂取させても同様の効果があるか、確認する実験が進行中。もしこれに成功すれば、他の生物に害がなく、ゴキブリだけを退治できる安全な新薬の開発につながると期待されています。
(沓澤真二)
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