ニュース

錯視画像「回って見える」とAIも誤認 立命館大などの研究で

人と同じ錯覚をすることが実験で明らかに。

advertisement

 静止画なのに回っているように見える絵を、AIも人間と同様に錯覚することが、立命館大学と基礎生物学研究所の共同研究で判明しました。

同学の北岡明佳博士が考案した、有名な「蛇の回転錯視」(左)。AIもこれを「回っている」と認識しました(出典:北岡博士のサイト

 研究チームは深層学習機に、人間と同様に視覚情報から物の動きを予測するソフトを導入。人間が帽子にカメラを付けて遊園地内を移動しながら撮った、約5時間の映像をくり返し入力しました。我々が日常で目にするような景色をもとに、まず人間の視覚情報を学習させるのが目的です。

深層学習機のトレーニングに用いられた動画の一部

 次に回転するプロペラの映像で、動作予測能力をテスト。左回転・右回転・無回転の各状態を、深層学習機は正確に予測しました。

advertisement
深層学習機による、プロペラの動作予測(左の図は左回転、右の図は右回転)。赤い線はベクトルの方向と大きさを示す

 そして有名な「蛇の回転錯視」(立命館大学の北岡明佳博士考案)の画像を入力したところ、機械はこれを「回転している」と認識。プロペラの映像と同様、左回転・右回転・無回転の各パターンに対し、それぞれ回転に応じた動きを予測していることが判明しました。

プロペラの映像と同様に、錯視画像を回転していると予測した(左の図は左回転、右の図は無回転の状態)

 研究チームはこの成果から、深層学習機が脳理論の検証に有効であるとコメント。また、錯視というエラーを起こす可能性が示されたことは、AIのリスクを管理する観点からも重要な知見だとしています。

(沓澤真二)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  2. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  3. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  4. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  6. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」
  9. 「情報操作されてる」「ぜーんぶ嘘!!」 175R・SHOGO、元妻・今井絵理子ら巡る週刊誌報道を一蹴 “子ども捨てた”の指摘に「皆さん騙されてます」
  10. 「セッ…ックス知育玩具」 省略する位置がとんでもないオモチャの名前にネットがざわつく