帰ってきた「キーボードクラッシャー」 12年の沈黙を経て過去の自分を見る動画や日本人に向けたメッセージ投稿
2メートル超えのイケメンになりました。
2006年に「キーボードクラッシャー」などの異名で世界中に拡散された動画のドイツ人の元少年が、長い時を経て帰ってきました。3月23日にかつての自分を見る動画を投稿し、さらに5月15日は「私の日本人の友達に」という日本人に向けた英語のメッセージ動画を投稿したのです。あの少年がこんな立派になって……。
「キーボードクラッシャー」は、YouTubeに投稿された動画(これも転載でオリジナルはドイツの動画サイトとの情報も)。FPS(一人称視点ガンシューティングゲーム)を14歳の少年がプレイしているのですが、絶叫し怒り狂い、キーボードやマウスをガンガンたたきながらプレイする様子が撮影されていました。
そのあまりの異常な光景がネット上で大ウケしてしまい、またたく間に世界中に拡散。2007年にはニコニコに転載され日本でも広まり、空耳動画やMAD動画が多数作られるほどの人気となりました。「タピオカパン!」の空耳は、当時ニコニコ内でかなり有名だったと記憶しています。
しかし、その後メディアの取材によって、動画は全て演技であったことが判明。さらに、この動画がきっかけで少年は学校内でからかわれるなどの被害に遭っており、動画の投稿はやめたことなどが明らかになっていました。
そんないきさつもあって、もう彼の姿を見ることは2度とできないだろうと思われたまま約12年。なんと彼は、YouTubeで新たなスタートをしていたことが判明したのです。2006年に公開し自分の人生を大きく変えてしまった、あの「キーボードクラッシャー」動画を自分で見直す動画を投稿したことによって。
久々に姿を見せた元少年は、それはそれは立派に成長していました。どれくらい立派かというと、現在26歳で身長は2メートル、体重は100キロ、体形はボディービルダーのごときすさまじい筋肉量です。いや立派過ぎる。顔は面影を残しながらもかなりのイケメンになってるし。漫画みたいな展開です。
そんな立派な姿に成長した元少年は、昔の自分の熱演(?)振りを見てドン引きしたり、時に苦笑いし、そしてまた時に大きな声をあげて笑っていました。そしてそこにあるのは、後悔するような素振りはなく、過去と決別をした1人の成人男性の姿だったのです。
また、日本人に向けてのメッセージ動画では英語で喋っており、自分が「キーボードクラッシャー」であること、26歳で身長が2メートルに成長したこと、音楽を作成してYouTubeに投稿していることなどを語っています。実は2014年から「Hercules Beatz」名義で自作の音楽動画などを投稿しており、さらにはヒップホップやラップも全て自分1人で作り、歌っているとのこと。
さらに、英語で今までの人生を長く語っている動画も公開しているのですが、こちらでは「キーボードクラッシャー」動画を投稿してからからかわれ続け、精神を病み、逮捕され、ドイツ中で名前と顔が知れ渡っていたため就職できず引きこもっていた時期もあったことなどを語っています。ここに至るまで、かなりの苦労があったもよう。
1本の動画をYouTubeに投稿したことで大きく人生を狂わせてしまった元少年が、今度は音楽をYouTubeに投稿することによって人生を切り開こうとしているようです。
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