ニュース

「プラモにしたいんで図面ください」ホンダ「ありません」 異色の『美少女×耕運機』プラモデル誕生の秘密(前編)(2/4 ページ)

やりたい放題の結果生まれた、「オーバースペックな耕運機」の物語。

advertisement

――中島さんは、今までホンダでどういったお仕事をされていたんですか?

ホンダ・中島:私自身は三十数年を二輪車部門で仕事して、現在は汎用機械(パワープロダクツ)部門に一昨年に異動して来ました。パワープロダクツは素敵なところでした。

 一番良いのは組織がコンパクトだったところです。パワープロダクツに従事する従業員は四輪の10分の1程度で、二輪の5分の1程度なんです。

advertisement

――確かに人数がずっと少ないですね。

中島:コンパクトな組織の魅力は、1人当たりの仕事の範囲の広さと、意思決定の早さです。

 例えば高久さんから「プラモデルをやりたい」といわれたときは、まず私が「面白いですね、やりましょう」と回答して、その後に詳細を検討してトップに相談しました。当然、メリットやリスクを考えながら相談しますが、まずは面白いかどうかです。

高久:確かに、どうしましょうって考えてる時間がほとんどなかったですね。

――汎用機械部門に「プラモデルを作りたいんですけど」っていう話が来ることって……

advertisement

中島:少なくとも私が知ってる限りではこれまでなかったです。二輪の方では、毎年多くの商品化に関する問い合わせがあるんですよ。でも、パワープロダクツでは商品化の話を聞きませんでした。そこで、能動的に活動をしようとした矢先に、高久さんからお話をいただいたんです。渡りに船でしたね。

――ホンダさんからメーカーに働きかけようとしてたんですか!

中島:やろうと思ってました。二輪のときに付き合ってたメーカーに対してプレゼンをして、声かけて引っ掛かってくれないかなと思ってたくらいで。そこに本当にいいタイミングでお話をいただいたんですよ。食玩程度でもいいと思っていたくらいなんで、それがこれだけしっかりしたキットになるとは思ってなかったですね。

――話が来たときにはどうでした?

中島:私としてはうれしかったです。過去に商品化の経験がなければ、なかなかこのプロジェクトの魅力を理解できなかったかもしれませんが。最初はフィギュアだと思ってたんですけど、高久さんからよくよく話を聞いてプラモデルだと分かったくらいで。

advertisement

――マックスファクトリー的には最初からプラモでやろうということでしたもんね?

高久:もちろんです。まずフィギュアのプラモデルありきで、横に耕運機があったらよくないですかという話を持って行きました。

中島:二輪時代にプラモデル化などの窓口経験もあるのですが、二輪の場合はこだわりがすごいんです。再現に関してもそうだし、ファンで乗ってらっしゃる方もたくさんいるんで。例えばCBR1000RRのプラモデルを出しますって言ったときに、これはなんだか現物と違うということになると「なんでこんなものを許可したんだ」ってホンダも怒られちゃうので。

――ホンダ愛ゆえのクレームですね……じゃあバイクのプラモに女の子のフィギュアなんかつけたら……?

中島:間違いなく賛否両論でしょうね。だけど、汎用機械部門でこういう提案をしていただいたことが過去にほとんどなかった。キット化の声をかけていただいたときに、パワープロダクトもこういう世界観をどんどんやっていって、世の中の人に知ってもらわなきゃいけないと思ったんです。だからもうガンガンやりましょうと。あ、でも一応「女の子のフィギュアは裸じゃないよね?」とは聞きました(笑)。

advertisement

高久:裸もそうですし、露骨な「萌え~!」という感じも避けようという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  2. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  3. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  4. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  5. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  6. 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  7. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  8. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  9. 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  10. 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」