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路面電車が3両同時に交差点ですれ違う! とさでん交通の奇跡「トリプルクロス」がすごい(2/2 ページ)

ダイヤモンドクロッシングでも有名な「はりまや橋交差点」が起こす軌跡、いや奇跡。

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「奇跡のトリプルクロス」に出会うためのポイント

 そんな奇跡のトリプルクロス。どうすれば出会えるのでしょうか。

 キモは「知寄町方面から桟橋方面に左折する路面電車がわずかに遅れること」です。この路線は高校生の利用客が多いことに関連してきます。そのため「夏休み期間中はほぼ起きない」ので「学校が始まった9月以降を狙いましょう」とのことです。

 また「雨の日はダイヤがかなり乱れるので、発見はほぼ不可能」。狙い目は「晴れた日」。晴れた日ならば「1週間に3回ほどは発生する。月に10回発見できることもある」ようです。

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 ただしこの話は2017年夏から2018年6月までの調査結果によるもの。ダイヤ改正などがあれば当然状況は変わります。トリプルクロスが話題になっていることもあり、2018年は夏休み期間であっても見られる可能性が高いそうです。皆さんぜひ現地へ行って、見てみましょうよ!

とさでんの「珍しい外国電車」から興味を持つように

 トリプルクロスについて熱く熱く語るAさんですが、もともとはそこまで濃い鉄道ファンではなかったそうです。とさでんファンになったきっかけは、同社が保有する「外国電車」にありました。

 とさでんには、ポルトガル・リスボン、オーストリア・グラーツ、ノルウェー・オスロ出身の珍しい車両があります。これらの車両を貸し切って走らせることもできます。

リスボンを走っていた車両「910号」。1990年、高知にやってきた(写真提供:高知SGG善意通訳クラブ 以下同)
グラーツ市公営運輸企業局の唯一のクラシック電車だった車両「320号」
世界に2台しか残っていないという、オスロを走っていた車両「198号」

 Aさんはボランティア関係のイベントを高知で開催することになり、何か面白い企画はないかと探していたところ、とさでんで外国電車の貸し切りができることを知りました。これをきっかけにとさでんファンとなり、とさでんに興味を持つようになりました。実は「トリプルクロスより、外国電車のことを書いて!」というほどに外国電車のファンになっています。


 はりまや橋のダイヤモンドクロッシングは、路面電車がいろいろな方向に曲がれる構造であることがすごいとAさんはいいます。高知方面からは3方向全てに、ほかの3方面からは直進と左折ができます。

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 とさでんの路面電車貸し切りは、可能な限り走行ルートの要望に応じてくれる“喜ばしいフトコロの深さ”があるそうです。貸切ったときには、はりまや橋で乗り換えることなく高知のいろいろなところを回る夢のルートを体験できたそうです。

イベントなどで貸し切られた車両「198号」と「910号」

 この特殊な軌道構造を持つことが「奇跡のトリプルクロス」につながっています。とさでんは「以前から全方面で左折はできていたが、これだけではトリプルクロスは起こらないのですね。しかし2005年に高知方面からの右折レーンを追加したことで、トリプルクロスが起こる環境ができました」と話していました。

 「トリプルクロスが起こるのはたぶん世界でここだけ」(Aさん)。

 とにかく「はりまや橋交差点は(いろんな意味で)世界一ぃぃぃ」といってもよい、すごい交差点なのですね。

特別に夜間に走らせたという外国電車 海外の風景みたい
高知へ行きたくなります

 なおトリプルクロス動画はYouTubeチャンネル「ダイヤモンドクロス委員会 とさでん・高知」やダイヤモンドクロス委員会メンバーのチャンネル「小梶陽一郎」でもたくさん公開。何回見ても「すげー」動画です。

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高橋ホイコ

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