ニュース

東京五輪のあおりで「2020インターハイ」が大ピンチ 全国各地の分散開催となり中止の危機も(1/2 ページ)

いまだ4つの競技開催地が決まっていません。

advertisement

 2020年東京オリンピックのあおりで、同時期に予定されていたインターハイ(高校総体)が開催危機に陥っています。運営する全国高等学校体育連盟(以下高体連)は特別基金を募っていますが、目標7億円のうち、まだ3364万円ほどしか集まっていません。


まだ3300万円強しか集まっていない(公式HPより)

 高体連事務局長の西塚春義さんが苦しい胸の内を明かしてくれました。

五輪開催で、インターハイのための宿泊施設がない……

 もともと2020年のインターハイは「北関東総体」として茨城、栃木、群馬、埼玉の4県で予定されていたものの、五輪開催が決まりそれが暗転。なにせインターハイは選手や監督、役員ら3万6000万人がのべ20万泊をする高校スポーツの祭典です。五輪に押されて必要な数の「宿泊施設」が取れなくなり、他地域を含めた分散開催をせざるを得なくなりました。

advertisement

 そのため北関東4県で11競技を行い、ほか19競技はその他の県で行うことに。しかし、持ち回りの開催ではどうにかお金を出してくれた自治体側も、イレギュラー開催の今回は拒絶するケースが続出しています。

 インターハイの1競技の開催は平均4000万円ほどかかるため、降って湧いたようなイベントに税金は出せないということです。そのため、19競技を行う各自治体の負担を軽減するために立ち上がったのが、前述の「2020インターハイ特別基金」なのです。


開催地の費用負担を軽減するための特別基金

東京オリンピックとパラリンピックの間を縫うように開催する

大会規模の大幅縮小に踏み切る

 さらに大会規模の縮小にも踏み切りました。まず仮設の施設は使わないこと。冷房が入っていない体育館に仮設の空調を入れる、待機をする場所がない体育館にプレハブのようなものを作るだけでも1000万円ほどかかってしまうそうで、そういった設備を使わなくてもいい体育館を全国から選びました。

 なおインターハイでは全国各地から審判に来てもらうのが通例ですが、できるだけ近場で審判を集めたり、予選リーグを行わずに最初から決勝トーナメントを行うなどの工夫をしています。それでどうにか例年の半額ほどの費用計画でおさめた開催地もあるほど。

 さらに県や市町村の負担を減らすため、高体連、各スポーツの専門部、各スポーツ協会が多額のお金を出して、なんとかこの急場をしのごうとしています。あまりに開催地選びが難航した末、県と市町村は全くお金を出さず、高体連や協会らが全額を負担する競技も数多いのだとか。ただしその負担は大きく、基金の少なさが響いています。

advertisement

寄付団体には愛工大名電で知られる名古屋電気学園、ヨネックスなどが並ぶ
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  2. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  3. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  4. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  5. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  6. 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  7. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  8. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  9. 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」
  10. 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」