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MMDで描く「ゴジラVSメカゴジラ」が空前のクオリティ アニゴジの二次創作動画がニコニコ総合1位に

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 アニメ映画版「GODZILLA」(以下、アニゴジ)の二次創作動画「【MMD】-決戦機動増殖機獣-【ゴジラ】」が8月31日にニコニコ動画に投稿され、そのあまりのスペクタクルぶりにゴジラファンやニコニコユーザーに衝撃を与えています。

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まさに怪獣王の風格

 「決戦機動増殖機獣」ではゴジラとメカゴジラが登場して、ひたすらバトルを繰り広げます。あらすじにすると1行ですが、カメラワークや巨大感満点な怪獣の動かし方はすさまじく、ひと目でレイアウトの美しさに心奪われます。何よりメカゴジラの変形ギミックが格好良い……! 動画の本編映像は15分ほどですが、体感時間は一瞬です。

 おまけに映像は全編MMD※で制作されているというのだから驚き。動画の再生数は10万を超え、9月1日にはカテゴリ合算ランキングで1位も記録しました。

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※MMD(MikuMikuDance)は2008年から配布されている人気フリーソフト。3DCG初心者でも比較的簡単に映像制作ができる。

ついに動くメカゴジラが見られる
1位を記録

【注意】ここから「GODZILLA 決戦機動増殖都市」のネタバレを含みます

 元ネタはアニゴジ3部作の2作目「GODZILLA 決戦機動増殖都市」。本編を鑑賞した人はご存じの通り、同作ではメカゴジラが大きくクローズアップされているにもかかわらず、「ゴジラvsメカゴジラ」の決戦が直球で実現しないのが大きな特徴です。メカゴジラは登場時既に残骸と化しており、その構成素材である“自律思考金属体(ナノメタル)”が暴走。ゴジラは暴走した巨大都市“メカゴジラシティ”と戦うことになります。

メカゴジラシティ

 ゴジラvsメカゴジラシティはこれまでのゴジラ映画にはない展開で観客からは一定の評価を得ましたが、ゴジラvsメカゴジラが見たかったゴジラファンからは賛否両論となりました。そんな映画本編で実現しなかった夢のカードを形にしてしまったのが、今回公開されたファンムービーなわけです。

夢の対決。向かい合ってるだけの画なのに格好良い

 動画を手掛けた華音さんは映画本編の魅力は認めつつも、自身のブログで動画制作の動機について「メカゴジラが動かなかったのなら、俺が動かしてやる」と語っています。なお、ブログでは制作への思いやゴジラとメカゴジラの裏設定に関する長文解説が読めるので、動画のサブテキストとしてオススメです。

「決戦機動増殖機獣」でもメカゴジラはメカゴジラシティの「子機」のような存在という設定(作者のブログより

【ネタバレここまで】

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 ねとらぼ編集部では動画を手掛けた華音さんにお話を聞くことができました。

作者インタビュー:「ゴジラには崩してはいけないイメージが存在する」

――MMD歴を教えてください。

華音:MMD歴はおよそ6年です。6年前まではMMDでキャラクターを歩かせることすら僕には無理だと思ってました。他の方の作品に「MMDは簡単だよ」からの「だまされんぞ」というネタがありましたが、実際MMDは「簡単」だと思います(PCの性能にもよりますが)。

 歩かせるのも無理だと思っていた僕が今はこんなインタビューを受けちゃってますし、皆さんもMMDに手を出してみてはどうでしょうか(笑)。

――正直ちょっと手を出してみたくなりました(でもこれはさすがに簡単にはできない気が……)。

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――制作期間はどのくらいでしたか?

華音:リスペクト元の映画「決戦機動増殖都市」の公開が5月中旬で、そこから「作ろう」とは決めていました。6月中旬辺りにBy_NEET氏がメカゴジラの3DCGモデルの配布を開始し、MMD杯ZEROという企画が開催されると知り、そこから制作を始めました。制作期間はおよそ9~10週間ですかね。

――技術的にこだわった点はどこですか。

華音:全編に渡ってこだわりを詰め込むのが僕のモットーなので、一概に決めるのは難しいですが、強いて言うなら「無音演出」です。一部大きな爆発音と同時にBGMを消していたり、逆に終盤のシーンは効果音を全く入れずBGMの悲壮感を目立たせました。悪く言えば手抜きですけどね(笑)。

ゴジラのトドメの光線に合わせ効果音がなくなり、BGMの悲壮感が際立つ演出

華音:音と言えば、効果音もそうで、今までの作品ではフリーの効果音素材を主に使っていたんですが、今回はVideo Copilot社の「Motion Pulse」を購入しました。おすすめです!

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――逆に最も難しかった点はどこでしょう。

華音:これはMMDに限った話ではないんですが、ゴジラというキャラクターは日本を代表とするキャラクターの1体なだけあって、絶対にこれは入れないといけないことや、崩してはいけないイメージなどが存在します。今作はアニメ版ゴジラのリスペクトなのでベースはアニゴジですが、戦闘面を作るにあたって「ゴジラファンが見ても満足のいく展開」を考えるのが難しかったというか、怒られなかったらいいなぁとビクビクしながら作っていました。

 MMDに限定するなら、難しかったのはエフェクトやモデルの描画順とか、あまりにも詰め込みすぎたことによって発生した不具合とかですかね……。

――特にこれはうまく行ったなというのはありますか。

華音:メカゴジラの飛行形態、いわゆる変形です。インスピレーション元は某ロボット映画なんですけど、作り始める前は不安でいっぱいでした。でもいざ作っていると意外にすんなりモーションが作れましたね。

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本編では見られなかった変形ギミック
飛び上がったメカゴジラが変形を始め
ミサイルのような形状になり、ゴジラに向かって高速移動

華音:もう1つ挙げるならミサイルのシーンです。射出されたミサイルがいったん沈んでから飛び立つシークエンスですが、これは僕が好きなゲームの影響を受けてます。

射出されたミサイル
いったん沈み込んでから
一気に飛び上がる

――3Dモデルの制作者たちと面識や交流はあったのでしょうか? 制作時に意見交換等されていたエピソードなどがあれば教えてください。

華音:一切ないです。MMDはだいたい独学とか、経験だけで作ってるといっても過言ではないです。ただしTwitter上で詳しい方や仲のいい方はいらっしゃるので、そういう人たちに困った時にヘルプを出すことはありました。

 また、モデルやエフェクト、ツールを作ったのは僕ではないですし、BGMや効果音も当然違います。交流がないとはいえ、決して僕一人で作りきれたとは思ってません。ByNEETさんのモデルや、ビームマンPさんのエフェクトとかがあってこその作品です。 ぼくは動かして、お話を作っただけなので、是非ByNEETさんやビームマンP、その他多くのモデラーさんたちも称賛してあげてほしいです。

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