「名前が長すぎる美少女宇宙人」を地球に引き留めたい 青年が“平凡なやり方”で解決する漫画の尊さがすごい
SFあるあるとラブコメ的展開が4ページに凝縮された、ときめくショート漫画。
地球の問題を解決したため、自分の星へ帰ろうとする美少女な異星人――SF作品のラストでよく見掛ける切ない展開ですが、彼女になんとか残ってもらおうと地球人の青年が意外な提案をする創作漫画がTwitterで多くの人の胸をときめかせています。
作品名は「平凡な彼女」。もう地球にいる理由はないため帰ろうとする彼女に、「ここにいろよ」と食い下がる青年。しかし彼女の名前は「ハナ・シェトリップ ノキフィッツェユンロロ シカラントランド」という地球でめちゃくちゃ目立ちそうな名前である上に、他の星で偽名を使うと大罪に問われるという問題を抱えていました。
「最後に私の名を略さずに呼んで」とお願いされたので例の複雑な名をすらすらと口にすると、ほほえむ彼女。「私の星では『いつでも相手の名前を言えることが交際条件』っていう風習があったの」。切ない笑顔で言い残し、屋上から飛び立ちます。ああ、相思相愛の2人が別れるパターンだこれ……。
すると青年が叫びます。「偽名がダメってんなら!」「山田さんになればいいだろ」。えーと、これってつまり、青年の名字は山田であり、山田になれということは籍を一緒にしようということであり……遠回しのプロポーズに一瞬キョトンとした後、顔を真っ赤にする異星人。
そして最後のページ、「そうして誰より珍しかった母さんの名は誰より平凡になったんだ」と食卓で山田夫婦が2人のなれそめを娘に説明する姿で、物語は幕を閉じるのでした。うう、尊すぎて手のひらと手のひらを自然と合わしちまう……。
異星人を引き止めるネタとして斬新なだけでなく、珍しすぎるがゆえの弊害を彼が持ち前の平凡さでなんとかしてくれる、そんなラブコメ要素を4ページの起承転結で秀逸にまとめたショート漫画。Twitterでは2万回以上リツイートされ、「これ好きや」「すっごくかわいくて好きです!!!(語彙力不足)」「すてきなプロポーズ」と多くのユーザーをキュンとさせていました。
作者は『マルラボライフ』が2006年に文化庁メディア芸術祭にて審査委員会推薦作品(マンガ部門)に選ばれ、現在『まんがライフオリジナル』(竹書房)で『鬼桐さんの洗濯』を連載中のふかさくえみさん(@i_moni)です。
画像提供:ふかさくえみさん(@i_moni)
(黒木貴啓)
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