バンクシーの作品が約1億5000万円で落札された直後に“自壊”　額縁にシュレッダーの仕掛け

　英国で覆面アーティストとして活動するBanksy（バンクシー）の代表作「Girl with Balloon」（少女と風船）が10月5日、104万2000ポンド（約1億5000万円）で落札された直後に“自壊”しました。オークションを実施したサザビーズによると、額縁にシュレッダーが仕掛けられていたためとしています。

　サザビーズに寄ると、約104万2000ポンドでの落札は、2008年のバンクシー自身の作品の最高記録と同額でした。また、この予想外の出来事はオークション史上初であり、すぐに美術界の歴史に記録されるだろうとしています。さらに、現代アート欧州担当責任者のアレックス・ブランクチク（Alex Branczik）さんは今回の件について、「私たちは『バンクシーされた』ようです」（It appears we just got Banksy-ed,）とコメントしています。

　バンクシー自身の公式サイトでは、作品が裁断される瞬間の動画が公開されています。約1億5000万円と高額での落札に歓声が上がると同時に、額縁内の作品が下方向にスライド。真ん中あたりまでシュレッダーされ、会場内は大きなどよめきに包まれました。また、シュレッダー額縁のメイキング映像も含まれています。

　バンクシーはイギリスのロンドンを中心に活動しており、ストリートアートを世界各地にゲリラ的に描く手法を用いています。本名など、プロフィールの多くが謎に包まれています。