ニュース

「部」と「陪」 同じパーツなのに意味が違うのはなんで?

分解すれば一緒じゃん?

advertisement

 現在では一般に、漢字を書くときにパーツの位置を入れ替えると間違いだとされます。例えば「海」のさんずいを右に動かして、「毎シ」のようにすることはできません。

 珍しい例では、「部(ブ)」と「陪(バイ)」のように、パーツは一緒なのに左右を入れ替えるとまるで違う漢字になってしまうものまで存在します。

 このように、漢字はパーツの組み合わせでできています。しかしよく考えてみると、それならばどうして、同じパーツなのに違う意味の漢字が存在するのでしょう。ここでは、「部」と「陪」を例にとって考えてみましょう。

advertisement

“あの形”には2種類ある

 結論から言ってしまうと、「部」の右側と「陪」の左側は、まったく違うものなので、この2つの字の意味が違うのは当たり前のことです。

 2つとも“あの形”で、形に違いは見受けられないように思われます。しかしこれは、省略された形を見ているからであって、もともとは違う形をしていたのです。

 「部」の右側の“あの形”は「おおざと」と言い、もともとは「」という形をしていました。邑は「むら」と読む通り、村や里といった意味があります。

 一方、「陪」の左側の“あの形”は「こざとへん」と言い、もともとは「」という形をしていました。現在では「岐阜」くらいにしか使われていないこの字ですが、丘などといった意味があります。

パーツは省略されがち

 このように、漢字のパーツはしばしば省略されます。現代の私たちが急いで字を書くときと同じですね。

advertisement

 この結果、まるで違う漢字だったはずの「邑」と「阜」が同じ“あの形”になってしまうというようなことも起きてしまいます。

 漢字の意味・成り立ちを考えるときには、現在知られている形ではなく、もともとの形を見なければいけないんですね。

制作協力

QuizKnock

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  2. 「雨の日は大活躍」 ワークマンの“2900円ジャケット”に称賛の声が続出 「春先の外出に役立ちました」「言うことなし」
  3. 愛猫が見つめる先にいるのは……? “まさかの来訪者”に思わず仰天 「うそっ?」「お庭に来るんですね!!」
  4. そうはならんやろ ヤマト運輸公式とLINEで遊んでいたら…… 突然訪れた“予想外の展開”に28万いいね
  5. 「まじで神商品」 かっぱ寿司が販売している「まさかの110円メニュー」に仰天 運営が明かす“意外な需要”
  6. 【ダイソー】A4額縁にマグネットシートを入れるだけで…… 2児ママの天才アイデアに「こういうのほしかった」「感動」
  7. 朝起きて“ディズニーにいる”と気付いた3歳娘が…… 抱きしめたくなるリアクションに「やばい泣く」「一生の思い出だ」
  8. 壊れて捨てるしかないバケツをリメイクしたら…… 想像もつかない大変身が830万再生「想像力がすごい」【海外】
  9. 「ヒルナンデス!」で道を教えてくれた男性が「丁(てい)字路」と発言 出演者が笑う一幕にネットで批判続出
  10. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」