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「キャラの魅力」では補いきれないガチャとイベントの厳しさ 「レヴュースタァライト -Re LIVE-(スタリラ)」がいろいろ惜しいモバクソ畑でつかまえて

今なら11日まで、アニメ版がYouTubeで無料公開中!

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 モバクソゲーサークル「それいゆ」発起人、「怪しい隣人」@BlackHandMaiden)さんによる不定期コラム。今回は隣人さんが原作(アニメ版)大好きだったという、「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」のスマートフォンアプリ少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-(スタリラ)をレビューしてもらいました(スタリラがモバクソゲーというわけではない)。

 「スタリラ」はAndroid版が10月21日、iOS版が10月28日よりそれぞれ配信中。アプリのリリースを記念して、現在YouTubeではアニメ全話が無料公開されているので(11月11日まで)、こちらも併せてどうぞ。

ライター:怪しい隣人

出来の良くないソーシャルゲームを勝手に「モバクソゲー」と名付けて収集、記録、紹介しています。モバクソ死亡リストは500件を超えました。年々ソーシャルゲームが複雑になり、ダメさを判定するのに時間がかかるのが最近の悩みです。本業はインフラエンジニア。そのためソーシャルゲームの臨時メンテは祭り半分胃痛半分な気分です。

音ゲーかと思いきや意外にもジャンルは……

 先日放映が終了したアニメ「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」。ある意味その続編、世界を拡張する物語ともいえる新作ゲーム「少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-」が先日リリースされました。原作が大好きな私(iOSユーザー)は先にAndroid版がリリースされていたのを歯がみしながら見守っていたのですが、さてゲームの出来はどんなものだったのでしょうか。

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ファンなら分かるこの画像がプロローグの最初に

 原作をご存じない方に向けて説明すると、レヴュースタァライトとは「演劇学校に通う少女たちが『舞台少女』という存在となって自らの望みを賭けて最後の一人になるまで戦う」という物語です。アニメは先月完結したのですが、コンテンツ自体の展開はまだまだ継続しており、声優さんがそのまま演じる舞台劇も展開されています。このような展開はファンには大変ありがたいもの。公式からの作品供給が絶えるとどんどんファンや二次創作をする人たちも消えていき、最終的に砂漠の真ん中で見つけた根っこをかじると水の味がする! みたいな気分で好きな作品を追いかけ続けるのは本当に悲しいものです。

 私はこの作品が好きであると同時に大場ななというキャラクターが大変お気に入りでして。物語の序盤では特に目立つことはないのですが、途中で一転してキーキャラクターになる存在です。あまり語るとネタバレになってしまうので控えますが、その大転換を起こすエピソードを一度見ると、今まで彼女がしゃべっていたセリフが全部裏のあるようなものに思えてきて「そ、そういうことかー!!」と膝を打ちながら過去の話や揚げ句舞台まで再度見てしまう。そんな魅力に満ち溢れたキャラクターです。

このあたりは実に原作っぽいセリフです
現時点で最高レアは存在しないものの、アタッカーとしてはかなり優秀(後述)

 前置きが長くなりましたが、スタリラはそのようなコンテンツ展開の1つでもあります。アニメに登場した主人公たちの通う演劇学校に加え、3つの学校が増加。もちろん舞台少女もそれに合わせて大幅増量。他の演劇学校にもストーリーが存在しており、それぞれの舞台少女たちが織りなす物語が存在しています。学校の中には「自分たちの所属する演劇科消滅の危機を迎えた一同が、演劇を辞めて名門校から転校してきたた子を引っ張り込んでコンテストに出ようとする」というどこかで聞いたようなお話もありますが気にしない方向で行きたいと思います。

戦車道もスクールアイドルもないけど私たちには演劇がある!

 ゲームのシステムは意外にもRPG。歌い踊るゲームなので音ゲーになるものだと思っていました。周回してアイテムを集め、アイテムをキャラクターに与えて育成していくという最近よくあるスタイルの作品です。昨今その手の作品は「周回は飛ばせるけどチケットが必要です」という、楽さのために対価を求めるものが多いのですが、スタリラは体力が続く限り戦闘は省略し放題という親切さ。キャラクターの育成指針についても「この子は盾」「この子はアタッカー」と分かりやすく説明が入っており、まずは盾を育てて攻撃役をかばいましょうとTipsにも出てくるという優しさがあります。

 また戦闘時の面白い要素として、クライマックス用BGMを設定できるという点があります。それぞれ多彩な追加効果を持つのですが、それよりも「アニメで聞いたあのBGMをバックに相手に必殺技をたたき込む」という自分で戦闘を演出する楽しさ。このゲームのファンは「舞台創造科」という裏方担当の生徒という設定なのですが、舞台演出を自分で決定するこのシステムは、まさにそれを現実にしているといえるでしょう。

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説明付きのキャラクター紹介
サイドビューのバトル画面
勝利画面
クライマックス用BGMを選択できるのがユニーク

 なお私のお気に入りの大場ななさんですが、現時点で最高レア(星4)が存在していないと知ったときにはリセマラをする気力が著しく減衰しておりました。ですが、最強のアタッカーには負けるものの1段落ちるレア度とは思えない強さを持っていることが判明。今でも当パーティのキーアタッカーとして元気に敵を倒してくれています。アニメでも強いキャラクターが実際強いという再現度を見せてくれるのは大変うれしいですね。

ガチャとイベントはかなり厳しめ、ムチとアメのバランスに疑問も

 と、ここまではアニメのファンとして良いと思ったところなのですが、逆にファンとしてうーんと思わされたところもあります。キャラクターはもちろんガチャで入手する仕様なのですが、このガチャが大変厳しい。このゲーム、1つのガチャの中に舞台少女と、「メモワール」と呼ばれる舞台少女用の装備が一緒くたに放り込まれています。その上ガチャから最高レアがでても、舞台少女とメモワールの演出が一緒なので、「最高レア来た!」と思ってもメモワールが来てグッタリすることが多々。最初は「最高レアは6%ですが舞台少女とメモワールがそれぞれどれくらいの比率で入ってるかは表記しない」という仕様で大ブーイングを食らっていました。

【訂正】11月6日21時:当初「最高レアは5%」と表記していましたが6%の誤りでした。お詫びして訂正いたします

個別表記あとから入れましたというお詫び
この画像から星2が出たというのは分かりますが、メモワールか舞台少女かは分かりません

 そんな確率をかいくぐって手に入れた最高レアのキャラクターが今回はじめて実装された学校のキャラだったりするのも複雑なもので「……どなたさまで?」となってしまいます。もちろんゲームが進めばどんなキャラか分かっていくのですが「ポッと出の新人がアニメのキャラ差し置いて最高レアとはいい度胸しとるのうオウ」という気分にもなってしまいます。

 またメモワールは高レアなら描き下ろしのイラストなのですが低レアの分はなんとアニメのキャプ絵。こんなゲーム見たのはネギマテ以来です(関連記事)。ブシロードが気合を入れて作っているコンテンツだったはずではないのでしょうか。ちなみに同レベルのレアに描き下ろしイラストもあるのですが、なぜか寿司。意味が分かりません。

すごく好きなシーンだけどこんな形で見たくなかった
なぜ寿司!?

 また、現在展開されているハロウィンイベントも相当な高難易度。iOS勢はゲームを開始して数日もたたずイベントに放り込まれたのですが、キャラをそれなりに育てていてもEASYのボスを周回するのがせいぜい。そしてそのボスを倒して手に入れたアイテムを消費してボックスガチャを引くのですが、ボックス1週目は1個消費だったアイテムが2周めからは2個消費になるという凶悪な仕様。実装からこれまたブーイングが飛び交ったのか、難易度は低下しているのですが焼け石に水みたいな状態です。

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ぶん殴りたくなるマスコット

 結論としては、ガチャとイベントの厳しさというムチと、キャラクターの魅力というアメのバランスがうまく取れていないなと思わされる作品であります。追加されたキャラクターたちの魅力はプレイしていくうちに分かるとはいうものの、これではその魅力を理解する前に脱落する人が多数出てくるのではないでしょうか。とか言いながらSSR大場ななが実装されたら手のひら返してiTunes Card買いに行くとは思うのですが。

 なお現在リリース記念としてYouTubeでアニメが全話公開されています。未見という方はよろしければ御覧ください。できれば7話、7話まで見てください。そうすれば大場ななの魅力にきっと気付くと思うので……。

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