レビュー

トンネル内でスイッチバックとか萌えるー! 隧道マニア監修の「横須賀トンネル旅」を堪能してきた【田浦編】横須賀トンネルめぐり1日旅(3)(2/4 ページ)

横須賀はトンネル天国! 昔はトンネル内で鉄道がスイッチバックしてたとこに行くよー。

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昭和3年の姿がそのまま残る長浦隧道

 田浦駅の南口側は国道16号が通ります。駅から歩いて数分の範囲に田浦隧道、吾妻隧道、長浦隧道、吉浦隧道があります。今回紹介するのは長浦隧道です。

田浦駅周辺の国道16号トンネルはなんかいっぱいあるー(横須賀市トンネルマップより)

 長浦隧道は冠木門式のデザインでコンクリートブロック製です。連載第1回でも説明した通り、このデザインと素材から、大正から昭和初期に造られたトンネルであろうことが推測できます。予想のとおり、長浦隧道は昭和3(1928)年に開通しました。荘厳な雰囲気です。

春にはトンネルの手前で桜が咲きます。眺めのよい場所ですね
トンネルの典型的なデザイン「冠木門式」(資料提供:平沼義之氏)
素材でトンネルが造られた年代が推測できる(資料提供:平沼義之氏)
長浦隧道は冠木門式コンクリートブロック製のトンネルだ

 このトンネルを建設した加藤組の社史に建設当時の写真が掲載されています。その写真と現在を見比べると、当時からほとんど変わっていないことが分かるでしょう。

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長浦隧道手前道路の舗装の様子(大正15(1926)年~昭和2(1927)年ころ)(「加藤組百年史」より)
今とほとんど変わらない姿だったことがわかります(「加藤組百年史」より)
コンクリートブロックの積み方も変わっていない……

 トンネル南口の左上に、謎の穴が開いています。この穴こそが、筆者が見たかった穴。平沼さんが主宰するサイト「山さ行かねが」のファンにはたまらない場所なのです。

トンネルの左上に謎の穴が開いてるぞ!?

 謎の穴は長浦隧道ができる前にあった旧隧道の名残です。現在は中に入ることはできませんが、遠い昔はここにトンネルがありました。詳細は平沼さんのサイトにゆずりますが、横須賀でも石アーチのトンネルは非常に珍しいそうです。

 この連載が始まって、筆者が訪ねたトンネルはこれで8本目。平沼さんは「トンネルをたくさん見ると個性が見えてくる」と話していましたが、確かに、だんだんと個性が見えてきました。坑門(こうもん:トンネルの入り口のこと)のデザインもさまざまだし、トンネル内の壁面もいろいろなんですね。壁に打ち込まれたボルトさえも「どうして、打っているんだろう」と気になり始めました。こういった疑問のひとつひとつがトンネル愛への入り口なのかもしれません。

このトンネルはどうしてボルトが打ってあるんですかねぇ……

 さあ、トンネルを楽しんだあとは、食べ物だー! トンネルヌードルを食べに行きます。お店がある汐入周辺は、あるアニメの聖地なんです。

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