ニュース
「ボタン電池の誤飲は要手術の危険な事態」医師がベーコンで実験し注意喚起 電池の放電が元で粘膜が溶ける
誤飲の6割は機器に入っている電池を子どもが取り出して飲んだケースとのこと。買い置きの電池だけでなく、リモコン等のフタにも注意を。
advertisement
ボタン電池を飲み込むと、放電がもとで内臓の粘膜が溶け、要手術の危険な事態を招きます。こうした誤飲のリスクを分かりやすく説明するため、長野県佐久市の医師会が手がけるプロジェクト「教えて!ドクター」が、ベーコンを用いた実験結果をTwitterで公開しました。
実験にはリチウム・酸化銀・アルカリの、3種のボタン電池を用意。これらを、食道や胃の粘膜に見立てたスライスベーコンの上に置きました。開始から数分もすると、リチウム電池の周囲には泡が。放電時にできた水酸化物が粘膜を傷めているのです。
やがてほかの電池も遅れて同様の反応を始め、20分後にはベーコンに黒いシミが。そして2時間後にはシミが大きくなり、焼けただれたような状態になってしまいました。これが人体だったらと思うと恐ろしい。
advertisement
ボタンを誤飲した場合、乳幼児の場合は全身麻酔による手術が必要になるので軽視しないでほしいと、同アカウントは注意喚起しています。もし受診が必要になった場合は、飲み込んだ電池のパッケージなどの情報が欲しいとのこと。これは電池の種類次第で処置も変わってくるためだそうです。
また、事例の6割はむき出しの電池でなく、機器に入っているものを子どもが取り出して誤飲したケースとのこと。体温計やリモコン、キッチンタイマーなど、ボタン電池が使用されている機器を把握しておくことも大事だと呼びかけています。
ボタン電池の誤飲にまつわる情報は、Instagramのスライドにもまとめられています
画像提供:教えてドクター佐久(@oshietedoctor)
関連記事
子どもは静かに溺れるので常に目を配るべき―― 長野県佐久市の医師会が注意喚起
「本能的溺水反応」といって、乳幼児は溺れた状況を理解できず静かに沈むのだそうです……。マグネットボールの誤飲で幼児の内臓に穴があく事故 国民生活センターが販売者や行政に管理と指導を呼びかけ
磁力が強力なため、複数を誤飲した場合は体内で引き合って内臓を貫通するケースが。「加熱式タバコ」を乳幼児が誤飲 国民生活センターが注意喚起
子どもの手が届かないところに置きましょう。誤飲防止が狙い? 「Nintendo Switch」ソフトに塗られた苦味成分「デナトニウムベンゾエイト」に注目集まる
SDカードや乳幼児用玩具などにも使用される成分です。ハンドスピナーの部品を子どもが誤飲する事故 国民生活センターが注意喚起
子どもが部品を誤飲した事故が報告されています。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.