NGT48運営、暴行被害騒動で第三者委員会設置 先に取締役会へ報告するタイプ
調査期間は1カ月半をめどとしているとのことです。
アイドルグループ「NGT48」を運営するAKSは2月1日、2018年12月にNGT48メンバーの山口真帆さんが、新潟市内の自宅で男に手で口を押さえられる暴行被害騒動が発生した件について、かねて明言していた第三者委員会を設置したことをNGT48の公式サイトで発表しました。
設立の目的は「事件に関連する事実関係の調査及び原因の究明(直接的な原因のみならず、背景となる要因等を含む)を行う」とのこと。第三者委員会のメンバーは委員長に岩崎晃弁護士(岩崎法律事務所)、委員に木内雅也弁護士(赤坂森の木綜合法律事務所)、高山梢弁護士(真和総合法律事務所)の3人。選定理由は「法律家としての見識に優れ、中立性、公正性を確保できる上、第三者委員会委員の経験が豊富な方を中心に検討を進め」て決定したとしています。
この暴行事件は2018年12月に発生。ファンを名乗る男性2人が山口さんの住むマンションの自宅玄関に押し掛け、暴行の容疑で逮捕されたもの。これが発覚したのは2019年に入ってから、しかも事件の当事者である山口さんの告発によるもので、山口さんは1月8日にライブ配信サービス「SHOWROOM」で、「運営さんだってクリーンなNGTにするって言ったのに、悪いことしているやつらだって解雇するって言ったのに、この1カ月待ったけど何も対処してくれてなくて」などと涙ながらに訴えました(関連記事)。
山口さんはその後、10日にNGT48劇場で行われたグループ3周年記念公演に出演し、騒動を謝罪。合わせてNGT48の公式サイトでも事件について説明するとともに、「全グループメンバーへの防犯ベルの支給」「各自宅への巡回等の対策を徹底」など、再発防止策を発表。さらに14日にはAKSの松村匠運営責任者兼取締役らが会見を行い、対応の遅れをあらためて謝罪し、支配人の交代などNGT48の運営体制の変更を発表しています。
また、事件に関与したメンバーがいるという点については、“メンバーの1名が、男から道で声をかけられ、山口真帆の自宅は知らないものの、推測できるような帰宅時間を伝えてしまった”ことは確認したものの、“メンバーの中に違法な行為をした者はいない”という見解を示し、真相究明のため第三者委員会を設け調査する意向も明かしていました。
第三者委員会では、事件に関連する事実関係の他、直接的な原因だけでなく、背景となる要因なども含めた原因の究明を1カ月半をめどとして行うとし、調査終了後は第三者委員会から同社取締役会に速やかな報告を受け、あらためて内容を報告するとしています。
第三者委員会から同社取締役会に報告するという点を見ると、調査報告書の事前非開示を指針とする日本弁護士連合会の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」でいう“内部調査委員会”に当たる感もありますが、ファンとしては事実誤認がない真相が明らかになることを願いたいところです。
「NGT48を真に社会に受け入れられるアイドルグループにすることを目指し、第三者委員会の報告をふまえ、改善策を講じることに努めて参ります」(第三者委員会の設置に関するお知らせより)
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