「アルバイトにも残業代や有給休暇はつく」 岡山県が若者向け啓発動画でブラックバイトに注意喚起
県が展開しているドラマ仕立てのシリーズ。
ブラックバイトの問題を注意喚起する動画「そのバイトはじめるまえに」を、岡山県が公開しました。アルバイトを考えている若者に向けて、労働者の権利をドラマ仕立てで説明しています。
主人公は、法律に明るい晴山太郎。恋人の蘭子がバイト先の飲食店でひどい扱いを受けていると聞いて、自分も一緒に働いて実態を知ろうと画策します。
いざ面接に行ってみると、出てきたのはものすごく大ざっぱな性格の店長。履歴書も確認せず、条件等を説明することもなしに即採用する始末です。雑なだけならまだしも、仕事においてはパワハラ気質。蘭子に過密なシフトを強要したり、彼女のミスを罰金と称して給与に反映させたりと、不当にこき使っています。
蘭子が有給休暇を希望しても、「バイトに有給なんかあるわけない」と却下した店長は、威圧するためのブラフか、その場で解雇を宣告。そのとき、晴山の怒りが爆発しました。「使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも三十日前にその予告をしなければならない」「使用者は、労働者の意思に反して労働を強制してはならない」「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」など、労働基準法の条文をスラスラと並べ立て、これまで店長がしてきた違法行為を糾弾するのでした。
動画のなかで、残業および休日出勤に関する労働基準法第37条と、有給休暇に関する同法第39条については、読みやすい形で特記されています。雇用形態を問わず適用される規則として、あらためて確認しておきましょう。
岡山県政の公式サイトでは、若者向けのPR動画を多数公開。晴山たちが役名だけ同じ別人として登場し、ワンクリック詐欺への注意喚起や、おかやまマラソンへの挑戦など、さまざまなテーマを描いています。
関連記事
東大ラノベ作家の悲劇――新小岩で笑っている自殺警備員をみたら、十五歳で立ちんぼをしていた首が“自主規制”な新宿の少女を思い出した:<前編>
これは私の物語でもあり、同時にあなたの物語でもある。東大ラノベ作家の悲劇――ティッシュ配りの面接に行ったら全身入れ墨の人がきて、「前科ついても大丈夫だから」→結果:<後編>
配っていたのはティッシュか、それとも。東大ラノベ作家の悲劇――ティッシュ配りの面接に行ったら全身入れ墨の人がきて、「前科ついても大丈夫だから」→結果:<前編>
ひと夏のアルバイトから始まる非日常。「ブラック企業大賞2016」発表 大賞は電通 Web投票賞は日本郵便
業界賞はプリントパックとディスグランデ介護でした。「しゃぶしゃぶ温野菜」めぐるブラックバイト問題 学生バイトへの暴行容疑で元従業員逮捕
昨年9月から続いていた「しゃぶしゃぶ温野菜」のバイトと店側のブラックバイト事案。11月28日に運営企業DWE JAPANの元従業員が逮捕されました。「しゃぶしゃぶ温野菜」ブラックバイト問題でレインズがコメント 「解決に向かっていると認識していた」
傷害行為について報告書に記載がなかったのは、「他の従業員から証言がなかった」ためとのこと。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.