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点滴袋をテディベアで隠して怖くないように 難病と戦う12歳少女の発明、病気の子どもに無償で寄付

自分も点滴が怖かったという経験から発明。

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 米国に住む12歳の難病の少女が、点滴に対する恐れを克服するためにテディベアのぬいぐるみで点滴用のバッグやボトルを覆い隠すポーチを発明しました。彼女はこれにMedi Teddyと名付けて特許を取得し、自分と同じように病気と闘う他の子どもに、500個のMedi Teddyを無償で提供することにしたのです。

Medi Teddyを発明した12歳の少女

 この少女は米コネチカット州フェアフィールドに住むエラ・カサーノさんで、7歳のときに特発性血小板減少性紫斑病(ITP)と診断されました。この病気は自分の免疫システムが血小板を誤って攻撃して破壊してしまうことにより血小板が減少する難病なのだそうです。

 そのためエラさんは今でも約8週間おきに点滴を受けなければなりません。エラさんは治療のために初めて点滴をした際、大量の製剤がチューブを通して自分の静脈に投与される様を目の当たりにして怖かったのだそうです。しかし今では自身が発明したMedi Teddyで製剤のボトルを覆い隠すことにより、ストレスが軽減されています。

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病気の治療を強く印象付ける点滴のボトルやバッグを覆い隠してくれるMedi Teddy

 Medi Teddyは製剤のボトルや袋をかわいい姿で覆い隠してくれますが、裏側がネット状となっているため製剤がどのくらい減っているのか医療スタッフが容易に確認できる優れもの。

静脈とつながっているチューブの先には愛らしいMedi Teddy

 エラさんは母親のメグさんの手を借りてMedi Teddyの特許を取得。自分と同じように病気と闘う子どもの点滴のストレスを軽減するため、オモチャの製造会社New England Toy CompanyにMedi Teddyの製造を依頼しました。しかし同社では最低注文数が500個からということで、エラさん家族は500個分の製造費を捻出するためにクラウドファンディングサイトのGoFundMeで資金を募ることに。すると寄付を呼び掛けてから1週間足らずで目標金額の5000ドル(約54万円)をはるかに上回る1万8000ドル(約196万円)以上の寄付が集まったのです。

子どもたちに500個寄付されることになったMedi Teddy

 エラさんの試みは多くの人の関心を集めました。「エラのアイデアは本当に素晴らしい」「私はITPです。もう子どもじゃないけど点滴を受ける際にはMedi Teddyがあったらいいと思う」「私は看護師だから、点滴はみんな怖い思いをすることは知っている。だからMedi Teddyを支援したい」など、GoFundMeのコメント欄は感謝と支援、そして称賛の声でいっぱいとなりました。

 エラさんはまだITPと向き合う生活を続けていますが、彼女は多くの子どもの手助けをするというするという大きな生きがいを見つけられたようです。

画像はGoFundMeから

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マスミ・メイアー

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