レビュー
「ストロベリーナイト・サーガ」最終話 二階堂ふみ版“前向きで時に危うい”玲子の「私たちの中には殺意がある」(2/2 ページ)
「知らないでしょ、私のそういう怖いとこ」を目前にした菊田(亀梨和也)。ガンテツの優しさもしみた。
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以前玲子が菊田に言った「菊田は知らないでしょ、私のそういう怖いとこ」「菊田にはわからないと思う、これは私自身の問題だから」の意味がここではっきりした。ガンテツが指摘した「ホシと近い思考回路」の理由も。
「私たちの中には殺意がある。憎しみも消えない。これはもうしょうがない」
私たち、という言葉。6話でネグレクト母を殺そうとした少年に対峙した時も感じたが、玲子は、悲しみ、苦しみのあまり殺意になり果ててしまった感情に寄り添う。
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「ホシに寄り添うような」玲子の説得の説得を聞くうちに、無表情だった岩渕の感情が爆発する。衝動のまま、震える手で玲子に銃を向ける。その隙をついて人質を脱けた菊田は、岩渕を確保する。玲子が銃を撃つことを阻止した。
玲子が抱えるつらさはこの先も消えないのだろうか。いや、きっと癒えていくはず。「憎しみや殺意は、実は愛情の裏返し」「自分を大切に思ってるからこそ傷つけられると悔しいし悲しい」
最後に、ガンテツの言葉を振り返ってみる。
「ホシの頭ん中丸わかりでうれしいか。それで満足か。うぬぼれんな。いつまでも被害者ヅラしてんじゃねえ。自分だけが特別だなんて思ってんじゃねぇぞ」
わ、めちゃくちゃ愛情深い言葉だった。
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