インタビュー

中学教員「残業100時間超は当たり前。“残業代”は1~2万円」 現役教師が語る「ブラック職場としての学校」(1/3 ページ)

「普通の時期」でも過労死ラインを40時間オーバー。

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 子どもの成長を支える場でありながら、ブラック労働環境が問題視されている学校現場。ニュースなどでも盛んに取り上げられているテーマではありますが、実際に働いている教員は、どのような思いを抱いているのでしょうか。

 本記事は、公立校の中学教員であるAさん(仮名)に「1人の一般教員として感じている“学校の労働環境の問題点”」を語ってもらう連載企画となります。

教員の世界では「休憩ほぼナシ、残業時間125時間」が普通

―― 「学校教員はブラック」という話はよく聞くけど、実際は?

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 Aさん(以下略):何年前だったかな、「過労死ライン(時間外労働80時間)」が話題になったとき、自分はどれくらい働いているのかな、って調べたことがあるんだよね。

 125時間だったよ。オーバーキル(笑)。

―― 忙しい時期だったの? 運動会シーズンとか

 いや、普通の時期。忙しいときは、もっと延びる。

 服務規程の勤務時間は8時15分~16時45分なんだけど、若手で独身の先生って、朝6時半くらいには学校に来てたりする。7時半に部活の朝練が始まるんだけど、教員がいないときにケガとかのトラブルがあると問題になる。見てないといけない。だから、朝のうちに自分の仕事を片付けるためには、もっと早く学校に来る必要があるわけ。

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 放課後も、部活やら翌日の授業の準備やらで3時間くらい残ったりする。合計すると1日約5時間の時間外労働だね。これが月曜日から金曜日まで続くと、1週間で25時間。1カ月で100時間。さらに土日は土日で、部活がある。教員の世界では、125時間は別に大げさな数字じゃないと思うよ。

 もう1つ言うと、「服務規程に書かれてる勤務時間」には休憩も含まれてるんだけど、昼休みが1時間もらえるわけじゃない。「先生、○○君がスープをこぼして火傷しました!」「あと30分は休憩時間だから、待ってて」みたいなことはできないでしょ。

 強いて言えば、生徒が昼休みのあいだは俺たちも昼休みなんだけど、「ケンカしていた生徒の話を聞こう」とか「午後の授業の準備をしよう」とかやることがある。結局のところ、ほとんど休憩できない。トイレの個室にいる5分間くらいは休めるかなあ、って感じ。

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