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どうすれば「ぬい」をかわいく撮れるの? ぬいぐるみメーカー「サンライズ」にぬいの秘密と「ぬい撮り」テクニックを教えてもらった(1/2 ページ)

ぬい撮りファンのみなさま、お待たせしました。

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 「ぬい撮り」という言葉をご存知でしょうか? アニメキャラクターなどのぬいぐるみ、通称「ぬい」を、さまざまなシチュエーションで撮影して楽しむカルチャーを「ぬい撮り」といいます。主に女性のアニメファンの間で発展してきたもので、「ぬい」の持ち主は「ぬいママ」と呼ばれます。

サンライズの須藤さんが撮影した「うさパン」。うさパン公式Twitterはこちら

 ねとらぼ編集部では、さまざまな「ぬい」を制作販売しているぬいぐるみメーカー「サンライズ」に取材を行い、営業部の成田さん、開発部の沼田さん、デザイナーの須藤さんに、ぬいの秘密やぬい撮りの楽しみ方についてお話をうかがってきました。いざ、ぬい撮りワールドへ!

ぬい撮り発祥の地、サンライズ

 ――昨今Twitterなどで「ぬい撮り」が盛り上がっていますが、サンライズさんの認識では「ぬい撮り」カルチャーはいつから始まったのでしょうか?

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成田 「ぬい撮り」の発祥は、おそらくサンライズから販売した「Free!」(※1)ぬいぐるみだと認識しております。いわゆる「ぶすぬい」ブームですね。そこから「ぬいママ」という言葉ができて、ぬいママさんたちが自分で作ったお洋服を着せはじめたんです。オタク界隈の「ぬい」文化はうちが元祖だと思います。

※1……京都アニメーション制作のアニメ作品。2013年に第1作が公開されている。水泳に打ち込む男子高校生の青春を描き、多くのファンを魅了した。

――確かに、以前は「ぶすぬい」など、ぬいが「ちょっとかわいくない」という感じで話題になっていましたね。ぬいのデザインの傾向は変化しているのでしょうか?

成田 当時の開発者に聞いた話ですと、「Free!」の場合、「ぶす」を作っているつもりは全くなく、100パーセントかわいいと思って作っていたそうです。ただその方向性が結局「ぶすぬい」と呼ばれることになりました。結論としてはすごく愛していただけてはいるんですけど、意図しているわけではないことは強調させていただきたいです(笑)。

――「ぶすぬい」は思いがけず起きたムーブメントだったんですね。

成田 はい。その後、「ぶすぬい」ではなく普通にかわいいぬいぐるみを追求するべく、新しくデザイナーとして参加した須藤がいろいろなパターンの顔を作ってくれたんです。そこからはネットでも普通に「かわいいよね」と言ってもらえるようになりました。

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ぬいの「顔」研究

――ぬいのデザインはどうやって決めてらっしゃるんですか?

須藤 流行を追うように心がけています。色々なグッズや、今流行ってるものなどを参考に、今どんなデザインが流行っているのかを研究しています。

 ぬいぐるみにしたときにかわいいものと、アクリルキーホルダーなど平面でデザインしたときにかわいいものって全然違うんですよね。「ぬいぐるみはごちゃごちゃしてしまうとかわいくない」というのが最近の結論で、シンプルな感じの顔を目指しています。刺しゅうの色数も抑えているんです。

――従来はもっと目をきらきらにしていたんですか?

須藤 以前の商品は白ベタ(白目の部分)を刺しゅうで表現しているんですけど、最近は全然入れていません。

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こちらは白ベタありのぬい「日昇三兄弟」。左から三男・茜、長男・楓、次男・葵(記者撮影)
白ベタのないぬいぐるみ(9月発売予定『ダンキラ!!!』ぬい 左から夜野零士、朝日 ソラ、日向 まひる)

――確かに白ベタがあるのとないのとでは、目もとの印象が違いますね。白ベタがあるのも目力があってかわいいですが、目元が浮いて見える感じもします。

須藤 目やハイライトを大きくすることでぬいぐるみはかわいくなるので、バランスを意識して考えています。単なるデザインではなく、ぬいぐるみになったときにかわいく見えるかを考えてデザインに落とし込むようにしています。

ぬいの洋服

――サンライズさんはぬいのお洋服を中心としたブランド「UCHI-NOCO」を展開されていますよね。先日発売された「ぴょこぴょこ帽子」や動物になりきれる耳付きポンチョなど、とてもかわいいなと思ってみていました。お洋服のデザインはどのように決まっているのでしょうか?

須藤 ポンチョを最初に出したときは動物押しでしたね。

成田 そうなんです。最近は季節ものを意識して、ハロウィンの魔女とかぼちゃのポンチョを用意しています。

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――グッズのデザインのときにぬいをかわいく見せるためにどんな工夫をされているんでしょうか?

沼田 ぬいぐるみのかわいさを邪魔しないように、ポンチョの頭部分は素朴な顔にしています。あとは並べたときにカラフルに見えるようにしてますね。ぬいの衣装を手作りするのはハードルが高いので、気軽にお着換えができて「映える」感じのものがいいなというコンセプトです。コラボカフェで写真を撮ったりとか。

未発売のポンチョ「ハリネズミ」と「カニ」。ぬいぐるみの顔を邪魔しないシンプルな顔立ち(記者撮影:日昇葵、日昇茜)

――確かにコラボカフェには持ち込んでいらっしゃる方が多いですよね。ぬい撮りのロケーションで人気な場所はありますか?

須藤 観光地や遊園地は人気があります。旅行させてる感じで写真を撮ったり。私はスイーツと一緒に撮影することが多いですね。ぬいママのみなさんには、「たくさん持ち歩いてたくさん撮ってください」とお伝えしたいです。

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