インタビュー

【なかよし編集部に直接聞いてみた】昔は多かった“描き下ろしイラストを使ったふろく”、どうして減ってるんです?(1/2 ページ)

ねとらぼ読者から質問募集したところ、長年のなかよしファンからいくつも届いた疑問。

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 2020年に、65周年を迎える少女漫画雑誌「なかよし」。親しんできた読者にとってちょっと気になるのは「“作る側”の人たちは、どんなことを考えているのか」ということではないでしょうか。

 そこで、ねとらぼのTwitterアカウントを使って質問を募集し、なかよし編集部に回答してもらおう、というのが本企画。今回は「描き下ろしイラストを使ったふろくが減っている理由」などについて伺いました。

ふろくの進化で減少した“紙モノ”

―― ふろくに関する質問で、「以前と比べて、漫画のイラストを使ったふろくが減った」という声があったのですが、理由はなんでしょうか。

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Q:(なかよし歴20年以上の方)あの頃は紙の付録ばかりだったけどほぼ描き下ろしで、付録もとても楽しみでした。描き下ろしイラスト付録はもうやらないんですか?

Q:(30代女性)「カードキャプターさくら」が大好きで、新連載を機に20年ぶりに「なかよし」を買い始めましたが、ふろくがノートやシールではないことはもちろん、連載してる作品のグッズが付かない

 なかよし編集部員(以下略):大きな原因は、ふろく内容の変化ですね。私が子どもの頃は自分で組み立てる“紙モノ”が中心的でしたが、だんだん立体物が多くなってきました。それでイラストを使ったものが少なくなっているんですね。

 でも、今後も紙のふろくをやめるわけではないです! 紙も立体も含めて楽しいこと、新しいことにどんどん挑戦していきたいなと思っています。

昔は「イラストを使ったふろく」ではなく「ふろくに使われたイラスト」がもらえた?

―― 「イラストを使ったふろく」ではなく「ふろくに使われたイラスト」をもらったことがある、という声もあったのですが、かつてはこういう企画もあったんですか?

Q:漫画家さんが付録とかに使う小さいイラスト、サインも入っていないような小さいのって、終わったあとどうしてるんですか? かなり前にそういう小さいイラストをファンクラブを通じてもらったことがあるのでちょっと気になりました。

A:イラストは基本的には作家さんにご返却しているので、プレゼントしてもらえたのはとてもラッキーでしたね!現在はデジタル原稿の作家さんが増えているので、それもなかなかむずかしくなってしまいました…。

 例えば、「デジタル環境の漫画家さんが増えたから、今はふろくに使うイラストの現物がない」という可能性はあるかもしれません。今は、連載を持っている作家さんはデジタル、新人さんはアナログとデジタルが半々くらいになってきましたね。

―― 「“新しい人”の方が昔からあるアナログ率が高い」ってちょっと意外ですね。

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 デジタルの方が初期投資が高いんですよ。投稿者~新人のうちはアナログで、お金がたまったらデジタルに移行するというのが大体の流れでした。ですが、やはり投稿者もデジタルが増えてきたなと思います。新しいことに挑戦している方が多くて、新人さんの頃からカラーイラストが上手だったりと、デジタル世代の強みを感じています。

 あと、連載作品の場合はデジタル環境でないと時間的に厳しいところがあって。アナログはトーン1つとっても手間がかかりますし、編集部に郵送するのにも時間がかかります。

―― デジタル原稿は完成物がデータだから、数分もあれば送れますしね。

 それで話を戻しますが、今回の質問の場合は「そういう時代の変化はさておいて、そもそもかなりのレアケースなのでは?」という気がします。というのも、ふろくに使用したイラストは基本的に作家さんにお返しするものなんですね。

 もしかしたら、かつてはそういうこともあったのかなあ……。かなり豪華な企画ですよね。質問者さんは、きっと素晴らしい体験をされたんだと思います。

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ちなみに「『なかよし』を読んでる大人」って多いの?

―― ところで、ふろくに関する質問では「私は30代の読者ですが~」のように前置きする人が多かったのですが、「なかよし」読者の年齢層ってそんなに幅広いんですか?

 読者の新陳代謝は早いのですが、娘さんとお母さん、おばあちゃん3世代で読んでる方もけっこういます! あと、2016年から「カードキャプターさくら クリアカード編」の連載がスタートしたので、その世代の読者が楽しんでくださっています!

―― 90年代に始まった作品ですが、今でもファンの方多いんですか?

 当時のファンはもちろん、今の子どもたちからも人気ですよ。主人公・さくらちゃんの魅力は、世代を超えるんだなあ、と思います。

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