連載

ねとらぼ編集部のお悩み相談室~学生さんの人生モヤモヤ編~(1/2 ページ)

真面目に答えてます(2ページ目は番外編)。

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 ねとらぼ編集部員が集合知で読者のみなさんの悩みに答えるコーナー(不定期更新)。今回のお題は「学生さんの人生モヤモヤ」です。

男子高校生Aさんのお悩み(真面目に答えてほしい)

 僕は今高校生で「声優」という夢を持っています。しかし、他人に言うのが恥ずかしくて人に夢を聞かれた時に「建築関係」と答えています。声優という職業が恥ずかしいと言っている訳ではなく、声優だと答えた時に周りから「現実を見ろ」「無理だろ」「そんなに甘くない」と言われてしまうのが怖いのです。声優業界が、限られた人しか活躍出来ない場所だとは知っています。しかしどうしても夢を捨てきれずにいます。親にも夢は「建築関係」だと嘘をついてしまっています。自分の夢を他人に自信を持って言えない自分は夢を持つべきでは無いのでしょうか。それともそういう気持ちから変えていくべきなのでしょうか。

編集部員Rの回答

 現実的なアクションとして、「アナウンサーになりたい」というウソをつきながらアナウンスや放送の勉強をしつつ黙って声優オーディションを受ける、というカモフラージュはありなのではないかと思いました。夢が恥ずかしいのは当たり前な気がします。

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編集部員Iの回答

 「よし、頑張れ!」と背中を押したい気持ちはやまやまです。ただ、大抵の職業はわらしべ長者(転職に転職を重ねるやつ)やってればそのうち就けるものですが、声優やアスリートは本当に本当に狭き門です。人の目を気にして動けずにいるうちは、その門の前に立つことも難しいのではないでしょうか?

 (ちょっとクソリプっぽくて申し訳ないのですが)ホントに目指したいのって声優だけなのかな? アニメとか「演じる」ことに関わる仕事って実はもっといろいろあるし、どれもそれぞれ楽しかったりします。視野を広げてもっといろんなものを見るといろいろ可能性が広がるように思います。もちろんそのうえで声優目指すのもいいですよ。

編集部員Kの回答

 今の年齢で明確に「声優になりたい」という夢を持っていることが、とても立派なことだと思います。まずそんな自分を認めてあげてください。

 そして今の時点では、例えばあなたにしか出せない「声」、「話し方」、「声量」等のトレーニングをしてみてはどうでしょうか。学校一の秀才が「オレ、東大へ行くんだ!」と言っても誰も茶化さないように、あなたが優れた演技力や何か強い武器を持っていればそれをバカにする人はきっと減ると思います。

どんな夢でも叶えるためには努力が必要です。漫然と「声優になりたいなぁ」と思っているよりも、まずはいろいろなトレーニングを積んで、自分に向いているか向いていないか、楽しいか楽しくないかを見極めてください。自分の「好き」を追及することが夢への一番の近道だと思います。あなたの夢が叶うよう、応援しています。

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ユーカリさんのお悩み(真面目に答えてほしい)

 高校受験に失敗した過去が消えません。私の暮らしていた街は公立王国で、進学校といえば県立のナンバースクールでした。その高校には受からず、滑り止めの私立に受かりました。しかし県立進学校のほうが生徒の男女仲もよく、行事も部活も盛んでした。悔しさから勉強に打ち込み、都内の難関大に合格。万歳! と思ったのもつかの間、勉強も遊びも充実していたその進学校生たちが憎い思いが消えません。しかも私には地元の人脈も思い出もない。大学でお金を貯めて遊びまわった写真や、勉強会や講演会に行った話をSNSで流しまくってますが、なんとも虚しいです。どうしたら高校生活への思いは消えるでしょうか?

編集部員Hの回答

 就職して社会人になったらそれどころではなくなります。今は無理に消そうとしなくてもよいのでは。

編集部員Kの回答

 私も受験に失敗した経験があるのでユーカリさんのお気持ちはよく分かります。しかし、ユーカリさんの場合、悔しさの対象が「全力で勉強したのに合格できなかった高校受験」から「高校受験に成功した友人たち」に向いてしまっているのが気になりました。地元に人脈も思い出もないのは、「憎い」という思いで人と接したり、地元で過ごしたりしてしまったからではないでしょうか。人付き合いがうまくいくか、人生を楽しめるか、全ては自分の心の持ちようです。「悔しい」という感情を抱くのは、それだけ1つの物事に真剣に取り組んだからなのだと心を落ち着け、地元の友達の動向を調べるのはこれっきりにして、これから先どんな友達を持ちたいか、どんな趣味が楽しそうかなど、プラス方向の調べ事をしてみてはどうでしょうか。

編集部員Mの回答

 私の出身大学は都内の私立でしたが、「この大学が第1志望で必死で勉強して入った」「推薦で入った」「国公立に落ちて滑り止めで入った」という人が入り混じっていて、1年の春学期には複雑な空気が入り混じっていました。みんなそれぞれ高校時代の鬱屈や過ごせなかった学生生活への未練みたいなものを抱えているものなので、お互い様ですよ。そういうモヤモヤを見せないようにキラキラ粉飾するのもお互い様です。

 とはいえ憎いは憎いし虚しいは虚しいですよね。私は大学1年生のときに家庭で大きなトラブルが発生し、それが原因で大学生活にマジで絶望したことがあるのですが、そのときは『四畳半神話大系』を読むことで「私の人生結局何周してもなんだかんだでこのルートだったんだろうな」と諦めが湧きました。フィクションを読むと自分の悩みのある意味“特別じゃなさ”を思い知れるのでオススメです。

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編集部員Kの回答

 僕の場合は、高1で中退して高卒認定(古い言い方だと「大検」)で大学に入って、似たような経験をしました。「勉強を頑張った」という達成感を味わった後に、大学という「同偏差値の人が集まり、勉強“以外のこと”で個性が出る場所」に入るのはねえ……。

 深酒して、文字通り「一晩中泣き叫んで」、周りに ずいぶん迷惑を掛けた覚えがあります。それくらいキツかった。喉の奥かどっかが切れちゃって、血を吐いたのはそのときだったかなあ……。

 周りにすごく心配されて、先輩がトンカツ定食をおごってくれたんですけど、感じるのは血の味だけ。おまけに後日、傷口からバイ菌が入っちゃったらしくて、40度近い高熱。それがちょうど学園祭の日だったから、遊びにも行けず。

 その頃から哲学書を読むようになり、現世のことはあらかたどうでも良くなり、ヒゲも剃らず、バイトもせず、数年後、無事に留年を決めました。いやー、黒い。あのとき吐いた血もこんな色だった。

 社会人になってからはこういう話をする機会もなくなりました。どこの高校に行こうと変わらない話ですが、「昔の武勇伝」的なエピソードには賞味期限があって、古過ぎるとかっこ悪いですからね。聞いてもらえなくなるんです。

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 大事なのは今ですよ。

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