インタビュー

【あなたの仕事のグチ、聞かせてください】スーパーの総菜部門で働く女性が東日本大震災で感じた“仕事のやりがいと理不尽”(2/3 ページ)

“隠れ被災”したある地域のスーパーのお話を伺いました。

advertisement

東日本大震災で感じた“仕事のやりがいと理不尽”

―― 「仕事のグチを聞かせてください」という企画ではありますが、スーパーの仕事で楽しかったことはありましたか?

 ほぼほぼ記憶にないんですけど(笑)、東日本大震災のときはやりがいを感じました。

 そのスーパーがある地域は地震の影響でガスも水道も止まり、食事を作るのが難しかったんですね。私も被災者の1人でお客さんと同じ状況でしたから、ここぞとばかりにおにぎりを作って。作ったら作った分だけ売れました。過去最高売上を記録したし、社会的にも良いことができたなあ、と思いました。

advertisement

 あのときは他にも大変でしたね。いわゆる“隠れ被災”が起こっている地域だったこともあって。

―― “東日本”大震災と呼ばれるくらい広範囲に被害があった一方、当時の報道は一部の地域に集中していたそうですね

 飲料メーカーに水を送ってくれないかとお願いしても「被災した地域に送ることになっているからできない」と。本当はこっちも被災していて、水道が止まってるんですけど。

 結局、業界のつながりから関西のスーパーが飲料水を送ってくれて、「購入は1人1本」のような形でしたが、地域に飲料水を提供することができました。

 ただ当時ショックだったのは、ボーナスが少なかったことですね。東日本大震災があったとき、「女は家庭を持っているわけではない。男と違って家族を養っているわけではないから」と、男性社員の2~3分の1くらいにされたんです。

advertisement

―― あからさまな男女差別に聞こえますが……もしかして「震災後、経営状況が厳しくて、社員の生活状況を考えるとそうせざるを得なかった」とかでしょうか? 現実問題として一家の稼ぎ頭になっている男性もいるでしょうし

 と思うじゃないですか。そもそもそのスーパー、震災でむしろ潤ってるんですよ。確かに地震で商品がダメになったり、建物の修復をしたりもしたんですけど、保険に入っていましたから。さっき言ったようにガス、水道が止まった影響でものすごく売れましたし。

 あんなに頑張ったのに……と、ショックでしたね。

※本記事は取材対象者の声をそのまま記事化したものです。当該業界、職種などの労働環境一般を説明するものではありません。

あなたの仕事のグチ、聞かせてください

 本企画では、読者の皆さまの仕事のグチを募集しています。

  • ウチの業界のこの慣習、おかしい気がする
  • こういうブラックなところが変わってくれたら嬉しい
  • こんな理不尽、他の業界にもある?

 などを取材させていただける方、ねとらぼTwitterアカウントからDMにてご連絡いただけますと幸いです。

※謝礼等のお支払いはしておりません

※特定の企業・人物の告発を目的とした記事ではなく、個人名、企業名などは掲載しない方針です

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  4. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  5. 夫「250円のシャインマスカット買った!」 → 妻が気づいた“まさかの真実”に顔面蒼白 「あるあるすぎる」「マジ分かる」
  6. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. 160万円のレンズ購入→一瞬で元取れた! グラビアアイドル兼カメラマンの芸術的な写真に反響「高いレンズってすごいんだな……」「いい買い物」
  10. 高2のとき、留学先のクラスで出会った2人が結婚し…… 米国人夫から日本人妻への「最高すぎる」サプライズが70万再生 「いいね100回くらい押したい」