「特別終電時刻（予定）」公開　東京五輪期間中の「終電延長／臨時増車」、札幌や仙台などの東京圏以外でも実施（1/2 ページ）

　東京2020組織委員会は1月22日、大会期間中の増発や深夜時間帯運行などを予定する東京五輪鉄道運行計画の第二報を発表。新たに、東京圏以外の終電時間延長、深夜時間帯以外で混雑が予想される路線の増発予定、パラリンピック大会期間における計画を告知しました。

　大会期間中は公共交通機関の混雑、混乱が見込まれることから、東京2020組織委員会および東京都、鉄道事業者各社は列車の増発や深夜時間帯の運行（通常の終電時間から終電時間を延長した運行）などを協議し、実施する予定です。2019年3月に第一報としてオリンピック大会期間中（2020年7月24日～8月9日）に「東京圏で深夜時間帯の運行／終電時間を延長する」ことを告知しました。

　今回の第二報で新たに盛り込んだ内容（計画）は以下の通り。

• 「東京圏以外のエリア」でも終電時間を延長する
• パラリンピック大会の一部開催日も終電時間を延長する
• 日中、観客による混雑が想定される路線で増発する
• オリンピック期間の鉄道各社終電時刻予定

東京圏以外のエリアでも終電時間を延長

　東京圏以外の競技会場である「札幌ドーム」「宮城スタジアム」「茨城カシマスタジアム」周辺の鉄道も競技開催日に深夜時間帯の特別運行を行う計画です。

　札幌ドーム会場は「札幌市営地下鉄 東西線、南北線、東豊線」と「JR函館本線（旭川方面行き）」、宮城スタジアム会場は「JR東北本線（利府線）、仙石線（仙台方面行き）」と「仙台市営地下鉄 東西線、南北線（仙台方面行き）」、茨城カシマスタジアム会場は「JR鹿島線、成田線、総武本線、総武快速線（東京方面行き）」と「鹿島臨海鉄道大洗鹿島線（水戸、大洗方面行き）」の各路線を対象に検討します。

パラリンピック大会の一部開催日も終電時間を延長

　パラリンピック大会（2020年8月25日～9月6日）では、8月25日の開会式と9月6日の閉会式の両日に東京圏で深夜時間帯運行を行います。

　通常の終電時刻より「最大60分ほど遅い時間帯まで延長」と計画。具体的な終電時間や対象区間はオリンピック大会期間中の対応とは別にするようで、具体的な内容は2020年4月ごろに告知予定としています。

観客による混雑が想定される路線で増発

　日中、競技の実施によって大きな混雑が予想される各会場周辺の路線で、各鉄道会社が「臨時列車増発」「臨時停車」「車両増結」などを行います。

　臨時列車などの運行を予定する会場、路線は以下の通り。

• オリンピックスタジアム：東京メトロ銀座線、都営大江戸線
• 東京スタジアム・武蔵野の森スポーツプラザ：京王線（競技開催日）
• ベイエリア各会場：りんかい線、ゆりかもめ、JR京葉線、東京メトロ有楽町線、東京モノレール、京急本線
• 霞ヶ関カンツリー倶楽部：JR川越線（競技開催日）
• 伊豆MTBコース：JR伊東線（競技開催日）
• 宮城スタジアム：JR東北本線（利府線）、仙石線、仙台市営地下鉄東西線、南北線（競技開催日）
• 茨城カシマスタジアム：JR鹿島線、成田線、総武本線、総武快速線、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線（競技開催日）
• 埼玉スタジアム2002：埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線、東京メトロ南北線、JR武蔵野線（競技開催日）
• 横浜国際総合競技場：JR横浜線、東急東横線、横浜市営地下鉄ブルーライン（競技開催日）
• 札幌大通公園：（対象路線を札幌市交通局、JR北海道と調整中）

オリンピック期間の鉄道各社終電時刻予定

　オリンピック大会期間における「終電時刻予定（2020年1月22日時点）」も明らかにしました。

　競技会場近傍の路線は、山手線外側の路線で23時以降に競技が終了する会場をもとに終電時刻を変更。その他の路線も、多くは1時から1時30分頃まで終電時刻を延長する計画です。

　例えば山手線内回り大崎発は、現終電時刻の0時9分から「1時間20分ほど」遅らせた1時30分頃まで終電時刻を延長。表右端列の色が濃いほど延長時間が多いことを示します。