ニュース
山形県の老舗百貨店「大沼」が破産 「百貨店協会加盟店ゼロ県」に
百貨店冬の時代。
advertisement
東京商工リサーチによると、山形県の老舗百貨店「大沼」(山形市)が1月27日、山形地裁に破産を申請しました。店舗は26日で閉店し、山形県は日本百貨店協会に加盟する百貨店がゼロの県になりました。
大沼は江戸時代の元禄13年(1700年)に創業した老舗。山形市の本店に加え、酒田店、米沢店などを展開し、1993年2月期には約197億円の売上高を計上していました。
その後、郊外型の大型店との競争や人口減少、消費低迷などから2001年2月期には売上高が約144億円まで落ち込み、赤字に転落。業績悪化に歯止めがかからず、18年4月には投資ファンドが経営権を取得したものの再建が進まなかったとのことです。連鎖して「大沼友の会」も破産を申し立てました。
advertisement
19年3月には大沼の執行役員らが出資する投資組合が経営権を得て、8月に米沢店を閉店するなどのリストラを進めたものの、資金繰りが限界に達したとのことです。負債総額は約25億円。
日本百貨店協会に加盟する百貨店としては山形県唯一だったため、山形県は同協会加盟店のない県となります。
百貨店に逆風が吹き続ける中、地方の百貨店は特に厳しく、同協会加盟店が1店のみの県は茨城県、山梨県、岐阜県、富山県、和歌山県、福井県、島根県、香川県、高知県、徳島県、佐賀県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県──の15県。このうち、徳島県の「そごう徳島店」は20年8月末で閉店することが決まっています。
関連記事
「ラブライブ!サンシャイン!! 」にも登場 「淡島ホテル」旧運営会社が破産 負債400億円
ホテルは別会社が運営を続けています。子ども服「motherways」運営会社が破産へ 競合激化で不振に
リーズナブルな自社企画商品で知られています。美少女ゲームレーベル「feng」運営会社が破産 「あかね色に染まる坂」など制作
近年は厳しい経営が続いていたとのことです。北海道のCD店「玉光堂」旧運営会社が特別清算開始 店舗は別会社で継続
「玉光堂」「バンダレコード」などの事業は別会社に移り、運営を継続しています。「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」など手がけた映像加工のピクチャーエレメントが破産
数々の話題作に参加していました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.