「耳掃除は本当に必要?」 日本耳鼻咽喉科学会が女性の耳を5カ月検証した動画を公開し不要論を説くも「データが少なすぎ」「人それぞれ」の声
なにごともやり過ぎないのが一番。
「耳掃除は本当に必要なのか」について、日本耳鼻咽喉科学会が耳の内部を5カ月間にわたって観察した動画を公開。「基本的に耳掃除は推奨できない」とのメッセージを伝えています。一方ネットでは「被験者が1人とかデータとして少なすぎる」「(耳の形状によって対応は)人それぞれ」との意見が上がり、物議を醸しています。
耳かきは必要なのか、日本耳鼻咽喉科学会の見解
話題になっているのは2019年11月26日に日本耳鼻咽喉科学会静岡県地方部会学校保健委員会がYouTubeへアップした「耳のそうじは本当に必要なの?」という動画です。
動画では冒頭に「耳垢があると耳がかゆくなる」「耳掃除をしないと耳垢で詰まる」「耳に水が入ると中耳炎になる」「耳はしっかり掃除すべき」といったこれまでの常識を紹介した後、「みんな間違いでした」と解説。耳垢はホコリやゴミではなく、常に再生する鼓膜の細胞がはがれて変化したものだと紹介したうえで、数カ月かけて自然と耳の入り口に押し出されるため、「奥に耳垢はない」と図解しました。
日本耳鼻咽喉科学会では「本当に鼓膜が再生するのか」「鼓膜に落ちた耳垢やゴミはどうなるのか」を検証するため、女性被験者に対して5カ月間にわたって「耳掃除は絶対に禁止」「毎日耳の中の写真を撮る」という実験を実施。耳の内部の変化を示しながら、「5カ月の間、一度も耳掃除をしなくても耳垢はたまりませんでした」「鼓膜は生え変わっている」「耳垢は鼓膜が変化したものでひとりでに外に出てくる」と結論付けました。
また被験者が耳掃除禁止令から解放され、5カ月ぶりに綿棒で耳掃除をした後の耳の内部についても紹介し、「たった1回の綿棒で耳垢をはがしておくに押し込んでいる」「毎日(綿棒を)使ったらどうなるか想像できますね?」「耳かきや綿棒は(耳を)汚してしまう」と耳垢で耳道がふさがったようになってしまった耳の内部を見せながら解説。
「基本的に耳を触らなければ耳垢はたまりません」「基本的に耳掃除は推奨できません」としつつ、「まだいろいろな考え方がありますので心配なら耳鼻科医に相談してみてください」と締めくくりました。
「被験者1人とかデータとして少なすぎる」、ネットでは検証方法に疑問も
この動画が公開される以前より、「耳掃除は不必要」説は度々聞かれます。そのためネット上では「周知の事実かと思っていた」「耳掃除したことほぼないけど支障はない」といった声が上がる一方で、今回の実験がいわゆる“乾燥タイプの耳垢”を対象した実験であることに言及する声や、「被験者1人とかデータとして少なすぎる」「標本少なすぎるのでは? その人がたまたまそのタイプだったかもしれないしそもそも男性の耳は観察しなかったの?」と実験の公平性に疑問を呈する声も上がっています。
また中には、「耳掃除しないと、イヤホンにべったりと脂性の汚れが付くんですが…」「ドライタイプは勝手に出るがウェットタイプは自然に出ないやろ」との声や、「この説信じて半年ぐらい放置してみたけどとにかく痒いし、耳垢溢れてるのを人からフケ落ちてるとか耳垢すごいよって言われてやめた」という体験談も。
耳鼻科医に相談経験のあるという人からは「耳鼻科で『耳の穴の形は人によって違っていて、まっすぐな試験管型だと耳垢は自然と出るが、三角フラスコ型のように入り口が狭かったり、うねりがある形だと耳垢は詰まる。』と説明された。耳垢詰まって難聴のお年寄りの話も聞くし、人それぞれだと思ってる」といった声もあがるなど、多種多様な意見が散見されます。
人によって耳の形状や耳垢のタイプが異なるのは当然のこと。ネットの情報だけをうのみにせず、悩んだ場合はまず専門医に相談するのが良さそうです。
(Kikka)
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誤飲の6割は機器に入っている電池を子どもが取り出して飲んだケースとのこと。買い置きの電池だけでなく、リモコン等のフタにも注意を。
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