「突発性難聴になったら、全てのものを投げ捨てて、病院です」というツイートが話題となっています。多くの人が患う可能性があるこの病気。早く病院に行った方がいいとは聞きますが、どんな症状なのか、早く行かないと何が起きるのか、お医者さんに聞きました。
耳鼻科医である大河原大次先生(日本橋大河原クリニック)によると、突発性難聴は治療までの時間が勝負の病気であることは間違いないとのこと。治療が遅れれば、難聴の症状が治らなくなってしまいます。
突発性難聴の症状は個人差があり、全く聞こえなくなるという症状から、耳が詰まった感じがする、耳鳴りがするということもあり、片耳だけに起こります。
また、その名の通り「急に」起こるのが特徴です。患者は症状が始まったのが、いつ、どこで、何をしているときに症状が始まったのか具体的に答えられることも多く、発症が分かりやすい病気です。
ツイートにある「48時間が勝負」の根拠となるデータは大河原医師には見つけられなかったそうですが、一般的に知られているデータでは、治療は発症から1週間以内がベストで、2週間以内がベターです。2週間を過ぎるとなかなか改善しなくなります。
2週間という時間は長いように思えますが、患者にとっては、すぐに経過してしまう時間。難聴の症状があっても普通に生活ができてしまうので、病院に行くのをついつい先送りにしてしまいがちです。ツイートでは「全てを投げ捨てて、まず病院」と強い言葉が使われていますが、そのくらいの気持ちは大事だと話していました。
治療については、ステロイドの点滴や内服が主流。症状に応じてビタミン剤など他の薬も処方します。
ツイートにある高酸素カプセルというのは「高圧酸素療法のことではないか」という話でした。7〜8人が入る圧力釜のような施設に1時間くらいいる治療法で、もともとは難聴とは別の病気の治療に使われていたものです。施設が全国に数カ所しかないこともあり、現在はあまりやられていない治療法だそうです。
また、入院は症状に応じて必要かどうか判断するので、必ず入院するわけではないそうです。入院が必要かもしれないと身構えて治療が遅れてしまえば元も子もないので、そこは気にせず、近所の耳鼻科医院で構わないので、とにかく早めに受診してくださいとのことでした。
(高橋ホイコ)
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