1日3本しか停まらない「あの駅」にも停まる……!! JR九州の新観光列車「36ぷらす3」の停車駅が、とても「濃い」(1/2 ページ)
36ぷらす3の停車駅が発表! あの秘境駅「宗太郎駅」に停まる。
九州旅客鉄道(JR九州)が2020年1月28日、2020年秋の運行開始を予定する新しい観光列車「36ぷらす3」(関連記事)の続報を発表。利用者が気になり、また列車の特徴を色濃く示す「停車駅」が決まりました。
36ぷらす3は、全席グリーン車の黒い787系電車で、全ルート走行距離1198キロ、5日間かけて九州7県をぐるりと輪を描くように巡る行程が特徴の新しい観光列車です。今回明らかになった停車駅から、あらためて36ぷらす3の魅力に迫っていきましょう。
主要駅のほか、九州を体感できるローカル駅にも停車!
36ぷらす3は、乗車や目的地着の下車のためではないローカル駅にも多く停車します。停車駅は主要駅のほかに全10カ所。「これもすばらしい九州の“わ”です。ぜひ雰囲気をゆっくり楽しんで、体感してください」──そんなJR九州の粋な計らいのようです。
これらの停車駅には、普段の特急列車は停まらない駅も多く含まれます。普段ならば一瞬で過ぎてしまう駅や街の知られざる魅力を知り、体感できる上、わざわざ停まり、降り立ったならではの貴重な体験ができそうです。
停車時間は10分から50分ほどとそれほど長くはありません。しかし、ただホームに降りてひと休憩するだけではないはずです。多くの駅で地域の特産品物販や特別イベントが待っています。大隅大川原駅は特設カフェを開店、肥前浜駅では日本酒飲み比べなど、その都市、その街ならではの特色を打ち出した催しがあるようです。
アクセス困難な「あの秘境駅」にも停まる……!
そんな駅の中でも鉄道ファンとして見逃せなかったのが「門司港駅」と「宗太郎駅」です。門司港は1914年(大正3年)にできた歴史のある駅で、国の重要文化財にも選ばれた駅舎がシンボル。2019年3月、大正時代のロマンあふれる姿に復元する大工事が完成しました。これは一目見ておかねばなりません。
宗太郎駅は、宮崎県と大分県の県境に位置する秘境駅です。停車する普通列車は1日わずか3本。大分県側から発車する列車は朝の1本のみで「始発列車がそのまま終電」になります。反対側の列車も、朝の列車の次は13時間超後。次が大変です。乗り逃しても大変です。
これまで、「乗り」「撮り」などの旅行目的でそんな宗太郎駅へ列車で行く現実的な方法は「宮崎県側で前泊して、朝の列車で折り返す」くらいしかありませんでした。そんな到達が非常に難しい宗太郎駅に、36ぷらす3は10分ほど停車します。宮崎空港駅を11時半ごろに発車予定の36ぷらす3に乗るとするならば、飛行機を利用すれば東京、名古屋、大阪からであっても前泊なしで行けそうです。粋な選択と絶妙なダイヤです!
ビュッフェの復活や肥薩おれんじ鉄道線の走行だけでなく、日本屈指の秘境駅にも停まってくれる36ぷらす3。ファンにはたまらないニュースが続くこの列車の続報・詳報も引き続き期待です!
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