水戸駅「大洗大漁わっぱめし」(1180円)~愛称復活から5年! 特急「ときわ」
茨城食材の実力の高さを感じさせてくれる。
【ライター望月の駅弁膝栗毛】
始発駅・勝田を発車し、勢いよく那珂川を渡って行くE657系電車の特急「ときわ」号。
特急「ときわ」は、平成27(2015)年3月の「上野東京ライン」開業に合わせて、それまでの「フレッシュひたち」を改称する形で誕生しました。
「ときわ」は、昭和30(1955)年~昭和60(1985)年まで常磐線の快速・準急・急行列車として親しまれた、じつは「ひたち」以上に歴史のある愛称です。
(参考)イカロスMOOK「ひたち列伝」
「ときわ」は、「ひたち」と共通のE657系電車ですので、一見すると違いはわかりませんが、停車駅が多めに設定されているのが特徴です。
多くの列車は、品川を出ると、東京、上野、柏、土浦、石岡、友部、水戸の順に停車。
朝夕は龍ケ崎市(旧・佐貫)、牛久、ひたち野うしく、荒川沖などの駅に停まる列車もあって、常磐線における通勤ライナーのような役割も果たしています。
「ときわ」号は停車駅が多めですが、上野~水戸間の所要時間は概ね75分前後。
日立・いわき方面のビジネス需要が多い時間帯や、仙台直通「ひたち」が走る時間帯なら、水戸・勝田までの利用であれば、「ときわ」を選んだほうがゆったりできるかもしれません。
いざ、水戸駅におり立てば、北口では黄門さまご一行がお出迎え。
梅の花の時期は、紅梅・白梅の装飾が施され、いつもより華やかに見えますね。
そんな水戸駅の駅弁を手掛ける「しまだフーズ」の、ひときわ華やかな包装の駅弁といえば「大洗大漁わっぱめし」(1180円)。
大漁旗をイメージした雰囲気のスリーブ式包装にわっぱ型の容器が入った、海鮮食材たっぷりの駅弁です。
現在は、東京近郊の駅のほうが、お目にかかる確率が高いかもしれません。
【おしながき】
- 炊き込みご飯(茨城県産コシヒカリ)
- 鮭の塩焼き
- いくら醤油漬け
- 釜揚げしらす
- 辛子明太子
- はまぐり煮
- 錦糸玉子
- しいたけ煮
- 花れんこん
ふたを開けると、鮭の塩焼きといくらの醤油漬けの“親子”に釜揚げしらすという、炊き込みご飯がどんどん進みそうなおかずが、たっぷりと現れました。
水戸の“巨人伝説”を想起させるはまぐり煮、辛子明太子もじつは大洗っぽいですよね。
もちろん、ご飯のコシヒカリや添えられた花れんこんまで茨城県産。
改めて、普段のご飯が“普通に美味しい”、茨城食材の実力の高さを感じさせてくれます。
主に品川~勝田間で運行されている特急「ときわ」号。
一部の列車は勝田より先、高萩(たかはぎ)まで足を伸ばして、茨城県内の主要駅にこまめに停まりながら、特急「ひたち」を補完します。
なお、運行距離の短い「ときわ」は、全区間で車内販売の営業がありませんので、乗車前の駅弁・飲み物の購入をお忘れなく!
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