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新型コロナウイルスの本当の怖さは“3つの顔”にある 日本赤十字社が「“負のスパイラル”を断ち切ろう」と漫画を公開

「病気そのもの」以外の怖さと解決のためのアドバイスを公開。

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 日本赤十字社が、Covid-19(新型コロナウイルスによる感染症)は「“3つの顔”を持っており、これらが“負のスパイラル”としてつながることで、更なる感染の拡大につながっている」と漫画で指摘しています。感染拡大を防ぐために知っておきたい“3つの顔”とは――。

新型コロナウイルスがもつ3つの“感染症”とは

 新型コロナウイルスが怖いのは「3つの“感染症”」という顔を持っているという点だと日本赤十字社。

 第1の“感染症”は「病気そのもの」。感染者との接触でうつることが分かっているこのウイルスに感染すると、風邪症状や重症化して肺炎を引き起こすことがあるとされています。

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 第2の“感染症”は「不安と恐れ」。ウイルス自体が目に見えず、ワクチンや薬もまだ開発されていないことに加え、分からないことが多いことから、「私たちは強い不安や恐れを感じ、ふりまわされてしまうことがある」とのこと。それらは私たちの心の中で膨らみ、“気付く力”、“聴く力”、“自分を支える力”を弱め、またたく間に人から人へ伝染していきます。

 第3の“感染症”は「嫌悪・偏見・差別」です。不安や恐れは人間の“生き延びようとする本能”を刺激すると日本赤十字社。ウイルス感染にかかわる人や対象を日常生活から遠ざけたり、差別するなど、人と人との信頼関係や社会のつながりが壊されてしまうとしています。

 ではなぜ“嫌悪・偏見・差別”が生まれるのかというと、見えない敵(ウイルス)への不安から、“特定の対象”を見える敵と見なして“嫌悪”の対象とし、嫌悪の対象を“偏見・差別”して遠ざけることでつかの間の安心感が得られるからなのだそうです。

 こうしたことから「〇〇地区は危ない」「咳をしているあの人もコロナかも」「××人だ、危ない」といった発言が出てくるのですが、本来の敵はウイルスなのに、敵をすり替えてしまい、最終的には本当の敵を見なくなってしまうようです。

 こうした状況について日本赤十字社は「特定の人・地域・職業に対して『危険』『ばい菌』といったレッテルを貼る心理によって差別や偏見はおこります」と注意喚起。3つの“感染症”については、「未知なウイルスで分からないことが多いため不安が生まれる」→「人間の生き延びようとする本能によりウイルス感染にかかわる人を遠ざける」→「差別を受けるのが怖くて熱や咳があっても受診をためらい、結果として病気の拡散を招く」という3つのスパイラルを生み出してしまっていると指摘しています。 

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負のスパイラルを防ぐためには?

 では負のスパイラルを防ぐためにはどうすればいいのでしょうか。

 まず、第1の“感染症”を防ぐためには、1人1人の衛生行動の徹底が不可欠です。手洗い、咳エチケット、人混みを避けるといった行動を心掛けるとよいでしょう。

 第2の“感染症”にふりまわされないためには、気付く力・聴く力・自分を支える力を高めることが重要です。立ち止まって一息入れることや、なにかと感染症に結び付けて考えないようにする、安心できる相手とつながるなど、ちょっとした心掛けが大切です。

 第3の“感染症”を防ぐためには、「確かな情報」と差別的な言動に同調しないこと、感染を拡大させないように対応している全ての人に“ねぎらい”と“敬意”をはらうことが重要です。それぞれの立場でできることを行いながら、一つになって負のスパイラルを断ち切ろうと日本赤十字社は呼びかけています。

画像:日本赤十字社より

(Kikka)

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