「足を洗いたいのですが」「はい」 いろんなものから足を洗わせてくれる「足洗い師」を描いた漫画がシュールでふしぎ
やめたくてもやめられないあなたに
酒や競馬といったやめられない趣味から足を洗うことができるお店を描いた漫画の「発想がすごい」と話題です。作者は漫画家の河野玲奈(@kohno017)さん。
「足を洗う」と題するこの作品の見どころは、慣用句としての「足を洗う」を、物理的なものとして表現しているところです。
街角で「足洗い一回千円」の看板を出している若い男。まるで靴磨きのお店のよう。そこに中年の男性客がやってきます。客の足には「不倫」「競馬」「おやつ」などといった煩悩の数々が染みついています。
男は耳かきのような道具を使ってカリカリと客の足から「競馬」を洗い落とします。客はこれで文字通り「競馬から足を洗った」ことになるのでしょう。1000円を支払って、満足気に帰っていきます。これで足が洗えるなら、やってほしい!
しかし物語はここで終わりではありません。
男は洗い落とした「競馬」を捨てる際、ちょっとした手ちがいによって自ら競馬に「手を染める」ことになってしまい――。さらなる展開を迎えるのです。
慣用句を巧妙に設定に落とし込んだこのSFチックな作品。もとは無料コミックサイト「電脳マヴォ」で発表された作品です。作者の河野さんが自身のTwitterに掲載すると、3万以上リツイートされ、13万以上の「いいね」が集まりました。
コメントには「発想がすごい!」、「(SF作家の)星新一もびっくり」と作品のクオリティを絶賛する声とともに、「1000円じゃ安すぎる!」、「本当にあったらいいな」とやめられない習慣から足を洗いたい人たちの切なる声が並びました。
作者の河野さんは、上記「電脳マヴォ」のほか、「オモコロ」で「スマートアシスタント」、「生水」といった「すこしふしぎ」という表現がぴったりな作品を発表しています。また、BOOTHでは短編集の販売も行っています。
「足を洗う」
画像提供:河野(河野玲奈)(@kohno017)さん
関連記事
初めて訪れた「アメリカ」は本当の意味で“異世界”だった 不思議な読了感を味わえる漫画が話題に
記憶なんてただの記録。もしも妊娠する可能性が男女平等になったら? 神様の気まぐれで妊娠してしまった男性描いた漫画に反響
一夜限りの関係で望まぬ妊娠をした男性の話。長崎で遭遇した不思議体験を漫画にして投稿→話題になり出版社から即日オファー
鳥刺しドリーム。「こんな危ない所にいられないわ! 私もう出て行く!!」 推理小説でありがちな場面からの超展開 スケールでかすぎ4コマ漫画
そこまで出ていかなくても……。目からマヨネーズが…… 不思議な病気にかかった少女の漫画に、目から塩水が出る読者続出
不思議な病気になった少女を治す物語。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.