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災害時の行動をシミュレーション「マイ・タイムライン」 実際に作ってみよう!

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 昨日9月1日は「防災の日」で、8月30日から9月5日までは「防災週間」です(※当記事は9月2日に公開されたTenki.jpの記事を転載しています)。防災について、あらためて考え、備えるためのこの期間に、ぜひ、作っておいていただきたいものの一つに「マイ・タイムライン」があります。

 「マイ・タイムライン」とは、気象災害の発生に備えて、避難に向けた行動をあらかじめ決めておく、一人一人の「避難計画表」です。いざという時に慌てることがないよう、自分自身や家族が「いつ」「何をするのか」、あらかじめ時間の流れと共に決めておく「マイ・タイムライン」を作ってみませんか。実際に何を書いたら良いのかを知って、あなたや大事な人を災害から守るツールを、完成させてください。

何を書く?【台風バージョン】

 「マイ・タイムライン」は、住んでいる所の安全性や家族構成など、人それぞれによって違います。ただ、以下のような内容があると、良いでしょう。

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 台風バージョンでは、【3日前まで】には「ハザードマップを確認する」「避難所や避難経路を確認する」などです。

 ハザードマップは、自治体が配布している場合があるので、入手してください。また、自治体のホームページで見ることもできます。

 避難所は、事前のチェックが必要ですが、いざ災害が発生すると、増設されたり、変更されたりすることもあります。避難を開始する直前に、もう1度確認することが必要です。また、自治体が決めた避難所だけが、避難先ではありません。新型コロナウイルス感染対策として、3つの密を避けるためには、親戚の家や知人の家など、より安全な所を探してください。

 【3日前】には、「台風予想進路の確認を始める」「家族の行動予定や連絡先をチェックしておく」などです。

 気象庁では、台風の進路を、5日先まで予想しています。さらに、台風が日本に接近し、影響するおそれがある場合には、台風の位置や強さなどの「実況」と「1時間後の推定値」を、1時間ごとに発表します。最新の台風情報をチェックする習慣を心がけることが大切です。

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 また、家族の行動予定や連絡先を確認して、いざという時には、予定を変更する勇気も必要です。

 【2日前】には、「非常持ち出し袋の点検と、不足品を用意する」「自宅の外まわりを点検する」などです。

 非常持ち出し袋では、水や食料品などが古くなっていないか確認するとともに、避難先での新型コロナウイルス感染予防対策として、マスクやアルコール消毒液、体温計なども用意してください。

 また、台風が「大型」の場合や、台風から離れていても「前線が停滞している」場合などは、台風の中心が「近づく前から」大雨になる場合があります。飛ばされやすい物を片づけたり、側溝や雨どいを掃除しておくのは、2日前くらいまでに済ませておいてください。

 【1日前】には、「お年寄りの方などは、避難を始める」「川の水位の情報を、チェックし始める」などです。

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 台風は直撃する1日くらい前から、雨や風が強まり、外出するのは大変になってきます。できれば、雨や風が強まる前に、避難してください。

 川の水位の情報は、国土交通省の「川の防災情報」のページや、都道府県の「河川情報」のページからリアルタイムの情報を入手することができます。川の様子を、実際に見に行くのは、絶対に止めてください。また、上流で大雨になると、下流で雨が降っていなくても、急に川が増水することも。上流の水位情報にも注意が必要です。

 【半日~数時間前】には、いよいよ「避難のタイミング」です。

 災害発生の危険性が高まり、自治体から避難準備や避難勧告、避難指示が発令された場合は、どんな状況下でも、命を守る行動を最優先にしてください。

何を書く?【大雨バージョン】

 大雨バージョンでは、警戒レベルごとに、行動予定を書いておきましょう。

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 【警戒レベル1】では、「大雨に関する気象情報」や「早期注意情報」が発表されていますので、書くべきことは「家族の行動予定や連絡先をチェックしておく」や「非常持ち出し袋の点検と、不足品を用意する」「自宅の外まわりを点検する」などが挙げられます。

 【警戒レベル2】では、「大雨注意報」や「洪水注意報」が発表された段階です。また、気象庁のホームページで確認できる「危険度分布」で黄色の表示になった時は、警戒レベル2相当です。このレベルでは「ハザードマップを確認する」「避難所や避難経路を確認する」などの他に、「家族に連絡する」や「常備薬を確認する」なども書いておくと良いでしょう。

 【警戒レベル3】では、「大雨警報」や「洪水警報」が発表されて、気象庁のホームページで確認できる「危険度分布」で赤色の表示になった段階です。「お年寄りの方などは、避難を始める」「川の水位の情報を、チェックし始める」などの他にも、「町内や近所に声かけをする」という項目も加えておきましょう。

 【警戒レベル4】では、土砂災害警戒情報が発表されていたり、気象庁のホームページで確認できる「危険度分布」で紫色の表示になった段階です。いよいよ「避難のタイミング」です。ハザードマップで、災害が想定されている区域等では、自治体からの避難勧告の発令に留意するとともに、避難勧告が発令されていなくても、危険度分布や河川の水位情報等をチェックして、自ら避難の判断をしてください。

 【警戒レベル5】では、「大雨特別警報」や「氾濫発生情報」が発表されている段階です。この時までには、避難を完了してください。また、避難場所をどこにするかは、家族で情報を共有しておくのが、おススメです。

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※警戒レベルや防災気象情報は、必ずしも、このとおりの順番で発表されるとは限らず、あくまで目安です。

マイ・タイムラインを使った 避難のポイントは?

 「マイ・タイムライン」は、作るだけでなく、上手に利用して、避難することが大切です。「マイ・タイムライン」を使った避難のポイントは、何より、最新の気象情報を確認することです。

 台風の進路は、予報が大きく変わることもありますので、気象庁のホームページなどで、台風情報をこまめにチェックしましょう。大雨については、大雨注意報などが発表される前でも、天気予報で「梅雨前線の活動が活発」「秋雨前線の活動が活発」「線上降水帯」という言葉を聞いたら、大雨の恐れがあります。

 また、ハザードマップの確認も、上記で書いたタイミングだけでなく、こまめに行いましょう。あらかじめ予定していた避難経路が、工事などで通れないケースもあります。避難経路は、何パターンも考えておくのがおススメです。

 台風や大雨といった気象災害は、あらかじめ備えることで、被害を小さくできる可能性があります。「マイ・タイムライン」を作ることによって、逃げ遅れがゼロになり、皆さんの命が守られるよう、私も最新の気象情報を詳しくお伝えしていきます。

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