【あなたの親のウソ教えてください】中学に入るまで信じていた「助手席前の収納スペースでは棒人間が労働している」説(1/2 ページ)
車内モニターの音声を出すお仕事。
ねとらぼ読者から、“親から言われて信じていたウソみたいなホントのウソ”を伺う体験談募集企画。今回は子どものころ「助手席前の収納スペース(グローブボックス)の中では、棒人間が労働している」と思い込んでいた方にお話を伺いました。
車内モニターは「小人さんが必死に働いて音を出してるんだよ」
自分が小学4年生くらいのころ、我が家は休日に一家そろって車で出掛けることが多く、帰りには必ず車内のモニター(後部座席と運転席の間にあるパカっと開くやつです)で映画を見ていました。
※編集部注:このモニターはおそらく、自動車の天井部分に設置でき折りたためる「フリップダウンモニター」のこと。
当時の自分は、お出掛けのたびに「この映画の音はどこから出て聞こえてるんだろう?」と不思議に思っていました。
あの頃はニンテンドーDSなどのゲーム機すら持っておらず、あまりにも機械に疎い子どもで。「スピーカーから音が出る」ということがよく分からなかったんです。
―― 自宅でテレビを見るときはどういう風に認識していたんでしょうか?
自宅のテレビは画面下にぽつぽつ穴が空いていて、そこから音が出ていることは認識していました。それもあって「音声は画面下から出るものだ」という固定観念があったんですよね。
でも、車内モニターはスピーカーが天井の左右についていて。おかげでアホな子だった自分にはどこから音がするのか全く分からなかったわけです。
ある日、運転中の父親に質問しました。
「パパ、この音ってどこから出てるの?」
すると父は「助手席のこの空間(助手席の目の前に付いてる開閉する物入れスペース)の中で、小人さんが必死に働いて音を出してるんだよ」と言いやがりました。
結局、自分は小人さんの車内労働を中学に入るまで信じ続けていました。
―― その小人は、どういうイメージだったんですか?
童話に出てくるようなタイプの小人ではなく、黒くて虫サイズの棒人間を想像していました(テレビ番組『ピタゴラスイッチ』の「10本アニメ」などの影響が大きかったと思います)。音は、その小人たちが物入れスペースの中でうごめくことで出ているイメージが強かったと思います。
―― そんな小人は存在しないと気付いたきっかけは何でしたか?
中学入学直前の春休み、入学祝いに母と2人でお出掛けしたのですが、タクシーで帰る際に母が「そういえば前にパパが言ってた小人のやつ、覚えてる?」とふと話し始め、真相を伝えられました。
その後、父親にウソを話していた理由を直接聞いてみたら「その場のノリ」と言っていました。
我が家ではサンタクロース箝口令(サンタの正体を、まだ気付いていない兄妹にバラしてはいけない。破ればその年プレゼントなし)も敷かれていて、子どもの夢を保とうとする節がありました。たぶん、そういうところもあってのことだと思います。
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