ニュース

【好きなゲームが世間のクソゲーな人インタビュー】“乱数以外は良作”だったファンタジーSLG「マスター・オブ・モンスターズ 暁の賢者達」(1/2 ページ)

「流れが来ているときは命中率10%でも連続して当たる」が本当に起こったとか。

advertisement
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 年末企画「自分の好きなゲームが世間ではクソゲーと言われている人インタビュー」。今回はファンタジーウォーシミュレーション「マスター・オブ・モンスターズ 暁の賢者達」。

企画:好きなゲームが世間のクソゲー

「これはクソゲー」「あれはクソゲー」と世間は気軽に言うけれど、遊び方も感性も人それぞれ。むしろ、そんな風に言われている作品の魅力を知っている人に話を聞いてみよう。Twitterで募集をかけたら、2~3人くらい手を上げてくださるのでは?

……と思っていたら、100人くらいから連絡が来ちゃった企画です。編集部のリソース的に可能な範囲で記事化。1日1本ペースだと公開しきるまでに数カ月かかるので1時間に1本ずつ公開します。

「マスター・オブ・モンスターズ 暁の賢者達」の魅力(ジャグリングドラゴン ヒョウガさん/@juggler_hyoga

 「ファイアーエムブレム」のようにユニット同士を戦わせるウォーシミュレーションゲームなのですが、このゲームの主戦力は人間ではなくドラゴン、天使、悪魔など。敵味方双方でそれらのモンスターを召喚して戦います。

 海が多いステージでは海洋系のモンスターを使ったり、森が多いステージでは地上の移動力が落ちてしまうので、ワープを使う魔法使い系のユニット、空を飛ぶユニットを使ったり。モンスターのグラフィックや種類がとにかく豊富で、ファンタジー系の世界観が好きな人には、魅力的に映るのではないかと思います。

advertisement

 僕もそこが好きでした。男の子というのは、いろいろなモンスターたちが戦っているのを見るのが大好きなのです。

 そして「本当のジャンルはウォーシミュレーションなのではなく、育成なのでは?」と思ってしまうくらい、このゲームには“モンスターを進化させる楽しさ”がありました。例えば、最下級種のドラゴンがあるレベルに達すると2つの進化先があり、その2つの進化先からさらに3つの進化先になり……と、最終進化系まで5段階くらいあったかと。

 進化に必要なレベルが高かったり、敵のレベルが低いと戦っても経験値が稼げなかったり、序盤から育て続け愛着が湧いたモンスターでも戦闘に負けると復活させられなかったり……といった苦労もありましたが、その分、やっと進化したときの感動が増すというもの。その歯応えもまた、このゲームの良さだったと思います。

世間ではクソゲーと言われている理由

 乱数が乱数になっていないからです。

 シミュレーションゲームの世界では「命中率90%は外れるし、10%は当たる」なんて言われることが。本作ではこれは真実で、流れが来ているときは10%でも連続して当たるし、来ていなければ90%でも連続して外れます。

advertisement

 おそらくなのですが、このゲームの乱数は以下のような仕様になっていたのではないかと。たまたま不具合のあるロットを購入してしまっただけかもしれませんが、他の人のソフトでも同じ現象が確認されたそうです。

  • ある乱数用の変数Rは、0~99までの値を取る
  • Rは使用されるたびに1ずつ加算される
  • 99+1で、100になったら0に戻る

 このような乱数(もどき)を使って「攻撃の命中率が10%=Rの値が10未満のときは当たる」という判定を行っていたとしましょう。もしも攻撃が当たったらRの値は0~9のいずれかですから、次の攻撃も高確率で当たるはず。これなら確かに「100回攻撃しても10回しか当たらない(命中率10%)けど、当たるときは不自然なほど当たり続ける」という現象が起こっても不思議ではありません。

※編集部でもネット上のレビューを調査したところ、さすがに乱数の仕様までは分からなかったが、「乱数の偏りがヒドい」という声は確かに散見された。また、このゲームには東芝イーエムアイ版(1997年発売)ハムスター版(廉価版/2000年発売)ゲームアーカイブス版(2008年配信開始)の3種があるが、どれが該当するのかは未確認(ちなみに、ジャグリングドラゴン ヒョウガさんが遊んでいたのは東芝イーエムアイ版とのこと。ただ、ロットによって仕様が違う可能性も考えうる)

 また、本作ではマップ上の施設に味方が止まったときアイテムが見つかることがあるのですが、ここでも同様の乱数が使われていたのではないか、と思っています。一度アイテムが見つかったら連続して同じ施設に止まることで、アイテムをいくつも手に入れることができました。

 さらには入手できるアイテムもR=1なら剣、R=2なら盾……という風に決まっていたようで。要するに、乱数の規則を理解することで簡単に、欲しいアイテムをゲットできちゃったんですね。

 さて、最初の方で「モンスターを育成するのが大変」と言いましたが、アイテムの中には「ユニットのレベルを10上げる」というアイテムがありました。戦っている相手のレベルが低くてもらえる経験値が少なかろうと、そんなのお構いなしに一気にレベルが上がります。

advertisement

 このことに気が付いた僕は。

 自分が苦労して育ててきたドラゴンたちを見て。

 少し涙を流しました。

 とはいえ、モンスターのグラフィックや種類の多さは魅力的で、このゲーム本当に好きなんですよ。その他の要素は普通に良い作品なのに、どうして乱数だけ……。

advertisement
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

記事ランキング

  1. 刺しゅう糸を20時間編んで、完成したのは…… ふんわり繊細な“芸術品”へ「ときめきやばい」「美しすぎる!」
  2. 「理解できない」 大谷翔平と真美子さんの“スキンシップ”に海外驚き 「文化は100%違う」「伝説だわ」【大谷翔平激動の2024年 現地では「プレー以外のふるまい」も話題に】
  3. 友達が描いた“すっぴんで麺啜ってる私の油絵"が1000万表示 普段とのギャップに「全力の悪意と全力の愛情を感じる」
  4. 後輩が入手した50円玉→よく見ると…… “衝撃価値”の不良品硬貨が1000万表示 「コインショップへ持っていけ!」
  5. 毛糸6色を使って、編んでいくと…… 初心者でも超簡単にできる“おしゃれアイテム”が「とっても可愛い」「どっぷりハマってしまいました」
  6. 「これは家宝級」 リサイクルショップで買った3000円家具→“まさかの企業”が作っていた「幻の品」で大仰天
  7. 「人のような寝方……」 “猫とは思えぬ姿”で和室に寝っ転がる姿が377万表示の人気 「見ろのヴィーナス」
  8. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  9. 山奥で数十年放置された“コケと泥だらけ”の水槽→丹念に掃除したら…… スッキリよみがえった姿に「いや〜凄い凄い」と210万再生
  10. 余りがちなクリアファイルをリメイクしたら…… 暮らしや旅先で必ず役に立つアイテムに大変身「目からウロコ」「使いやすそう!」