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「あなたにしか描けない絵があるの」 “見たまま”にしか絵を描けない美大生と“見えないもの”が見える女の子の漫画が引き込まれる(1/2 ページ)

存在が証明されるのはいつ――?

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 目で見たものを見たままにしか描けない美大生が、“見えないもの”が見える女の子に絵を描いてほしいと頼まれて――「無二の証明」が多くの読者を引きつけています。作者はイラストや漫画をWebで公開しているすぅ(@suu_san_g)さん。

 藍加は見たものをそのままに描く精密描写を得意とする美大生。しかし見たままにしか描けないため、教授からは「表現じゃない」と評価されません。周囲からは「カメラちゃん」と呼ばれ、自分のできることは機械で事足りると行き詰まりを感じていました。

 そんなとき、昔画塾で一緒だった女の子に、「あなたにしか描けない絵があるの」と絵を依頼されます。彼女が描いてほしいのは「龍」。見たものしか描けないという藍加を、彼女はある場所に連れて行きます。そこには確かに、空を駆ける龍がいたのです。

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自分にしか見えていない龍を本物にしたいという願い

 子どものころから見えていたのに、誰も信じてくれなかった龍の存在を証明したい。そんな彼女の依頼を受けた藍加ですが、龍は彼女と両手をつないでいる間しか見えないため、見ながら絵を描くことができません。藍加は自身の見た龍の姿を紙の上に再現できずに苦戦するのですが……。


目の前にいない龍を描こうと苦戦する藍加ですが……

 「自分がその絵を描く意味」を見いだせずにいた藍加と、自分にしか見えない龍の存在を信じてもらえなかった女の子。互いが描く意味と存在の証明を得て互いを救う物語が胸に刺さります。「カメラちゃん」と呼ばれていた藍加の、「私は人だ。これがレンズに写せるか!!!」という心の叫びと完成した龍の絵が深々と印象に残る物語です。

 「最後鳥肌たった。お互いの今までが報われた瞬間って感じがして凄く良かったです」「カメラには写せないものがある。人にしか描けないものがある。これはそんな当たり前のことを教えてくれる物語」「とてもいい……リアルとファンタジーの境界の空気感が好き」など、読者からは賞賛のコメントが寄せられています。

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