高校生作「アーマード・コア」用の操縦席コントローラーがロマンの塊 身体が闘争を求める製作者に話を聞いた
スティック操作に連動してシートが動きます。
「アーマード・コア」用のコックピット型コントローラーを、卒業制作で作ってしまった高校生がすごすぎると評判です。操作に合わせてシートが動いて臨場感抜群!
製作者はTwitterユーザーのかみなり(@kaminari_kz)さん。3Dプリンターで自作したスティックを、市販のゲームパッドと接続。さらに、スティック操作と連動して座席が傾く機構まで組み、人が乗って遊べるムービングシートに仕上げました。
このアーマード・コアをとことん楽しめそうな力作は多くのファンに刺さり、「レイヴンの夢」「これは身体が闘争を求めてしまう」「高校生がコックピットを作る→このすばらしい作品を見た人がアーマード・コアを始める→人々が闘争を求める→アーマード・コアの新作が出る」などと、興奮をもって迎えられました。
海外ファンからも「That's great work」と好評を博したこのコックピット。ねとらぼ編集部はかみなりさんに製作の経緯を聞きました。
アーマード・コアの新作が出ないから自分で楽しみ方を拡張
―― コックピット型コントローラーを作ろうと思ったきっかけは?
かみなり ニコニコ動画で見た「【ACV】専用コントローラー作ってみた【ACVD】」という動画です。そこから、日頃ゲームセンターで遊んでいた「機動戦士ガンダム 戦場の絆」「星と翼のパラドクス」といったロボットゲーム体験もあわせて、構想を始めました。アーマード・コアの新作も出ないので、その楽しみ方を自分で拡張しようと思ったんです。
―― 製作期間や、かかったコストはどれくらいでしたか
かみなり 学校の課題研究のテーマとして、約1年かけて製作してきました。予算は2万円ですが、車いすやモーター、電源装置などは学校の備品を使用しているので、実際はそれ以上のコストがかかっています。
―― シートの動きを実現した方法は?
かみなり ゲーム上の動作からフィードバックするのは難しいので、アナログスティックの操作を反映しています。例えば、「左スティックを右に倒したら機体も右に動く。だからシートを右に傾かせるようモーターを回す」といった感じです。疑似的な連動にはなりますが、コントローラーで完結しているので、どのゲームにも使える利点はあります。
―― 苦労した点、工夫したことを教えてください
かみなり 人間が乗って耐えるよう仕上げるのが大変でした。モーターのパワーや速度はもちろん、部品も頑強さが求められるので、何度も改良を重ねました。
工夫したのはレバーです。こちらも負荷がかかりやすい部分で、動かしたあとで元の位置(センター)に戻るようにしたり、扱いやすい形状や角度に調整したりと、何度も試行錯誤しました。消耗品だと考えているので、替えが利くよう部品の分け方を工夫し、交換しやすいデザインにしました。
―― 「アーマード・コア」シリーズのうちどの作品が好きですか
かみなり 私は3系、N系、4系、V系をプレイしていて、正直どのアーマード・コアも魅力的で優劣付けがたいですが、挙げるとするならV系です。当時小学生だった僕をここまで引き込んだシリーズです。オーバード・ウェポン、武器腕、重量逆関節……一目ぼれでした(笑)。
それからずっと、友人とデニス市内でゴロゴロしたり、1時間に1回しかマッチングしない対戦をしたり、ガレージにこもったり……今でもたまに起動して遊んでいます。今回の僕の作品で、アーマード・コアの魅力を知ってくれた黒い鳥(レイヴン)がいれば……「歓迎しよう、盛大にな!」
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