「今日が一番若いんだよ、お母さん」 初めてスマートフォンを買った母と教える娘の漫画にじんとくる(1/2 ページ)
なんでもない日常の描写が味わい深い。
「そんなに叩かなくていいから」「だって動かないんだもん」――初めてスマートフォンを買った母と、その側で教える娘。ふたりの静かな空気感と最後の笑顔が心にしみ入る漫画「今日が1番若い日」がTwitterに投稿されています。
母にとって初めて手にするスマートフォンは、よくわからない面倒なモノ。どう触れば動くのか、古い携帯からのデータの移行、知らない単語、小さい文字――その一つ一つが積み重なり、母は「はぁむずかし」と心の中でため息をつきます。
そんな母の側で、娘はスマートフォンの操作の仕方を教え、データを移行してあげて、母の知らない“アプリ”を入れ、文字を大きくしてあげます。
ふたりの会話は、大きな表情の動きのない淡々としたもの。ただそれは“いつものやり取り”というだけで、私たちの知る“家族の空気そのもの”が描かれています。気軽に話せるからこその静かな空気感。
ただ最後のページでは、娘が「きょ、――今日が一番若いんだよ、お母さん」と少し恥ずかしそうに言い、母はその日初めて和やかな笑顔になります。その娘の言葉は、母とのやり取りの中で感じた思いを伝えるため。そして母の笑顔は、それを心で受け取ったことの表れだとわかるもので、ふたりの通じ合った姿はじんとくるものがあります。
たとえ気軽に話せても、素直に思いを伝え、受け取るのって難しいんですよね……。
作者は、イタリア在住のワダシノブ(@shinoburun)さん。TwitterやInstagram(@shino.img)、noteでさまざまなイラストや漫画を投稿していて、昔のお母様のエピソードから、ワダシノブさんが娘さんへの思いを描いた漫画など、どこか切なくも温かいお話を読むことができます。
関連記事
「僕の彼女は幸せが何か知っている」 毎日を丁寧に暮らす彼女との日常を描いた漫画に心がほわっと温まる
忙しくても何気ないことを大切に暮らしたい。北海道の大学生の日々をだらだら描いた『北海道は今日も平和です』が心地よい なんでもない日常にほっこり&共感
たまにふらっと読みたくなるそんな癒やしと笑いの漫画です。めくるたびにほっこり さまざまな家族の平穏な日常描く漫画「特別じゃない日」に癒やされる人続出
全体的にお年寄りがかわいい。「どこまで花見って妥協できるかしよう」 今年の花見を妥協する漫画が思いのほか風流で心温まる
ゆるい会話からのステキな発想にほっこり。不機嫌でもゲームの話で笑顔に ゲーム好きな妻とのほのぼのとした日常を描いた漫画に「理想的な夫婦」「癒やされる」
読んでるこっちもニコニコしちゃう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.