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「超音波式加湿器の影響で液タブが故障」トラブルが話題 原因は水道水のカルキ 注意点を加湿器メーカーに聞いた

超音波式は液タブに限らずさまざまな機器に悪影響が。

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 「超音波式加湿器が原因で液晶ペンタブレット(液タブ)が故障した」というトラブルが、Twitterで注目を集めています。液タブに限らず、オーディオやPCなど精密機器全般に影響する話なのでご注意を。

話題のツイート
超音波式は、水に振動を与えてミスト化し噴霧する方式。水道水に含まれるカルキが飛散して精密機器に悪影響が

 話題のきっかけは、漫画家・イラストレーターの緒原博綺(@Hiroki_PLT)さん。画面が日焼けしたような症状が現れた液タブを修理に出したところ、「超音波加湿器の粒子と推測される白い粉末状の物質が多数付着しておりました。この粒子がLCD(液晶画面)内部に侵入したことによる症状と判断いたします」とする調査結果とともに返ってきたそうです。

ミストに含まれる白い粉末(カルキ)が故障の原因。LCDユニットは交換対応に(画像提供:緒原博綺さん/マーカー加工:編集部)

 超音波式は、水に振動を与えて霧状(ミスト)にし、空気中に噴霧する方式です。低コストのうえ、水が熱くならないといったメリットはありますが、水に含まれるミネラル等の成分も一緒に噴霧する点がネック。今回のトラブルにおいても、使用した水道水のカルキが「白い粉末状の物質」となって液タブに侵入し、悪さをしたとみられます。

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 超音波式加湿器は、こうした性質から「精密機器の近くに置くのは厳禁」とされており、緒原さんもマニュアル通りに取り扱っていたとのこと。ツイートには「うちの職場でもコピー機がやられた」「修理業者に『離して置いたところで、同じ空間で使っていたら遅かれ早かれ影響が出る』と言われた」といった反応がありました。

 加湿器使用の注意点について、編集部が複数のメーカーに問い合わせたところ、ダイニチ工業から回答を得られました。同社は超音波式ではなく、主に他方式の製品を扱っていますが、一般的な注意点を聞くことができました。

スチーム式も結露に注意 どの方式もマメな手入れが必須

―― 加湿器による電子機器のトラブルはよくあるのでしょうか

ダイニチ工業 当社の加湿器は「ハイブリッド式(温風気化/気化式)」のため、超音波式に関する具体的なトラブル内容や件数についてのデータなどは持ち合わせておりません。

 加湿器の使用を検討されているかたへの一般的な注意事項として、「超音波式やスチーム式の加湿器は、精密機器の近くに置くのは厳禁です。テレビやオーディオ、PCなどの故障の原因になりかねません」とWebサイトでご案内しております。

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 超音波式は噴き出す水の粒子が大きい(目に見えるミスト)ため、基本的に粒子には水道水のカルキが含まれており、それが精密機器に付着してトラブルの原因となる可能性があります。また、スチーム式は温度の高い蒸気が出るため、近くに置いた精密機器に触れて結露となりサビなどの原因になることが想定されます。

※なお、ダイニチ工業で採用しているハイブリッド式は内部の気化フィルターに水を含ませ、そこに風や温風を当てて加湿するタイプのため、カルキは気化フィルター上に残り、トラブルは起こりにくいとしています。

―― 加湿器と精密機器はどのくらい離して使うべきでしょうか

ダイニチ工業 超音波式やスチーム式は送風ファンがついていないと加湿器本体周辺に水の粒子が落ちていきます。噴き出すミストが広がる範囲からは最低限離していただくのがよいかと存じます。ただ、当社では詳しいデータを持ち合わせておりません。

―― ほかに注意点はありますか

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ダイニチ工業 加湿器はどの方式でも必ず定期的なお手入れが必要です。お手入れを怠った場合は悪臭の発生や、本体内で菌が繁殖して感染症等の原因となることがあります。

 2018年1月には、大分県で加湿器が原因とされるレジオネラ感染が発生しました(参考:厚生労働省大阪健康安全基盤研究所)。また、加湿器内で繁殖した菌やカビを吸い込むことでアレルギー性の肺炎が起きる可能性もあります(参考:読売テレビニュース)。

 各メーカーの取扱説明書には方式に合った正しいお手入れ方法や頻度が記載されています。こちらに沿ってお手入れしていただければ安全に使えますので、必ず確認していただきたいと思います。基本的に、超音波式はこまめなお手入れが必要です。

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