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新幹線列車名のルーツを探る 伝統の列車名「つばめ」、悲しい歴史「あさひ」月刊乗り鉄話題(2021年6月版)リニア中央新幹線の「列車名」大予想(3)(1/3 ページ)

復活して消えてまた復活する、列車名にも楽しく興味深い歴史があります。

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 何になるかな? リニア中央新幹線の「列車名」大予想。前回は列車名命名ルールの法則とともに「リニア中央新幹線の列車名」を予想しました。今回はおまけ編、のぞみ・ひかり・こだま以外の新幹線列車名の由来や歴史もまとめていきましょう。

東北・北海道新幹線

はやぶさ

 「はやぶさ」は、1958(昭和33)年に東京~鹿児島間の寝台特急として誕生しました。「鳥」の名前はスピード感があるとして採用されやすく、東海道本線特急列車名の公募でも上位でした。

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 漢字の「隼」は薩摩隼人にも通じるとして決まったようです。1970年代のブルートレインブームの人気列車の1つでしたが、2009年に廃止されました。東北新幹線の採用は2011年3月5日からです。


東北・北海道新幹線 はやぶさ(写真:杉山淳一、以下同)

はやて

 「はやて」は東北新幹線で初採用されました。2002年12月の盛岡~八戸間延伸に伴って、最速列車として誕生しました。由来は急に速く吹く「疾風」から。「風」の名前もスピード感があって採用事例は多いです。

 東海道新幹線の愛称公募でも上位でした。しかし「疾風」は疫病の通称となっていたため、いままで採用されませんでした。列車名はもちろん、本来の風の意味での採用です。

やまびこ

 「やまびこ」は1959(昭和34)年に福島~盛岡間の準急列車として誕生しました。1965(昭和40)年からは上野~盛岡間の特急列車になりました。1982(昭和57)年に開業した東北新幹線に引き継がれました。「こだま」に通じる「音系」の名前です。

 当初は最速タイプの列車でした。現在は東京~盛岡間の列車に使われています。2階建て車両を使うときは「MAXやまびこ」になりました。

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「やまびこ」で活躍するE2系

なすの

 「なすの」は1959(昭和34)年に上野~黒磯間の準急として誕生。その後、急行へ格上げされ、1985(昭和60)年に在来線の「新特急なすの」になりました。

 「新特急○○」は上野駅を発着する短距離特急に付けられる愛称です。自由席が多く定期券と特急料金で気軽に利用できる列車でした。1995(平成7)年12月に東北新幹線の短距離区間各駅停車に採用され、東京~那須塩原間などで運行しています。

あおば(廃止)

 「あおば」は1947(昭和22)年に上野~仙台間の急行として誕生しました。1971(昭和46)年から1975(昭和50)年まで、仙台~秋田間を北上線経由で結ぶ特急列車でした。1982(昭和57)年の東北新幹線開業時に各駅停車タイプの列車名に採用されました。

 主な運行区間は東京~仙台間でした。しかし「やまびこ」の人気が高まり、停車駅パターンが増えると「あおば」の仙台行きは減り、東京~那須塩原間の運行に落ち着きます。あおばは仙台・青葉城をイメージした列車名だったため、那須塩原にちなんだ「なすの」に変わりました。

山形新幹線

つばさ

 「つばさ」は1961(昭和36)年に上野~秋田間を山形経由で結ぶ特急として誕生し、約30年にわたって活躍しました。1992(平成4)年に山形新幹線が東京~山形間で開業すると、同じ区間を走っていた「つばさ」の名前が継承されました。

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 スピードを感じさせる「鳥系」の名前ですが、「奥羽本線沿線広域の発展を祈願するため」に、生息域が特定される鳥の名前ではなく、全ての鳥が持つ「つばさ」になりました。


山形新幹線 つばさ

つばさ+やまびこ&はやぶさ

秋田新幹線

こまち

 「こまち」は1991(平成3)年に秋田地区の観光車両に名付けられました。車両自体は1984(昭和59)年にディーゼルカーを改造したお座敷車両でした。名付けのきっかけは塗装のリニューアル、名前の由来はお米のブランド「秋田小町/あきたこまち」でした。

 秋田新幹線の方の「こまち」は、1997(平成9年)の秋田新幹線開業に向けて列車愛称の公募で決まりました。こちらもお米の「あきたこまち」に由来します。お米の名前は小野小町が秋田出身という伝説にちなんでいます。伊豆方面の特急「踊り子」とともに、女性をイメージさせる珍しい列車名です。


秋田新幹線 こまち
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