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小林プロデューサー×羽住監督のバイオ対談 空白の2006年描く、“サスペンス”としての「バイオハザード」とは(3/3 ページ)

25周年を迎えた「バイオハザード」が初の連続CGドラマに挑戦。

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サスペンスとしてのレオンとクレアの描き方

――25周年という節目に、シリーズでも人気の高いレオンとクレアをメインに描かれたのはどういった背景があるのでしょうか?

小林 もともと2021年に配信しようとは思っていたので、25周年は意識していましたが、25周年だからレオンとクレアを主人公に据えるということは考えてはいませんでした。

 レオンは過去3作にも主人公として出ていて、それはなぜかというと、設定的にエージェントは扱いやすいから。どの国に行ってもつじつまを合わせられますし、単独で動いても世界観的に影響はないので、レオンは物語を作りやすいキャラクターなんです。

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 クレアは「バイオハザード RE:2」が発売される予定でしたし、2人はラクーンシティでともに死線をくぐっているので、そういったプロデューサー側の企画意図で2人を描くことに決めました。

――羽住監督はあまりゲームをやられないとのことでしたが、レオンとクレアはご存じでしたか?

羽住 レオンの顔と名前は一致していたぐらいでしたね。資料をたくさんいただいて見ました。

小林 たくさん勉強していただきましたね(笑)。

――レオンのスーツ姿のビジュアルはネットでも大変話題になっていました。

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羽住 小林さんから2006年は設定が決まっていない空白の時期があるとお伺いした上で、キャラクターの立ち位置については相談しました。そのころのレオンって、新米警官だった正義感の強い時期と、『バイオハザード:ヴェンデッタ』で終わりのない悪との戦いに若干疲れている時期の中間。であれば、真面目なクレアとの対比を描こうと思いました。

 次第に物語が進むにつれ、2人は隠蔽された謀略をめぐり、それぞれの立場から意見がぶつかるようになります。クレアが言う「あんたそのスーツ似合ってないわよ」というのは、そういうレオンの立ち位置を伝える象徴的な言葉です。もともとは、ネクタイかスーツかで迷っていたのですが、ネクタイは似合わなさそうだったのでスーツを着せてみました。

小林 同じ悲惨なラクーンシティの事件を乗り切って、絆が深まった2人ですが、それぞれ気持ちも違いますし、合衆国側とテラセイブ(※2)という立ち位置なので、次第に2人の行動は変わっていきます。2006年時代の2人を描けたことはよかったですね。

【※2】:ラクーンシティでの事件を機に設立された反バイオテロNGO団体。クレアは2005年から加入している

――『バイオハザード:ヴェンデッタ』では原点回帰がコンセプトになっていましたが、今回のテーマは設定していましたか?

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小林 サスペンスドラマがキーワードになっているんじゃないかと思います。羽住監督にお願いしたことも含め、今までの「バイオハザード」でやってきたことよりもドラマ寄りに、ドラマチックに意識しました。Netflixで配信することも考えて、ドラマ作品がマッチするなとは思っていましたし、サスペンスドラマは意外とこれまでの「バイオハザード」では濃く描いていませんでしたから。

――25周年を迎え、今後の「バイオハザード」シリーズはどうなっていくかお話できる部分はありますか?

羽住 アニメ作品は年をとらないことが多いですが、「バイオハザード」は年をとっていくんですよね。それがすごく面白い。レオンが50歳になったらどうなっていくのかは、逆に気になりますね。

小林 25周年を迎えて、『バイオハザード ヴィレッジ』を発売して、近年では過去作をリメイクした「バイオハザード RE:2」も発売するなどゲームもいろんな作品が出ていますし、リブート版実写映画『Resident Evil: Welcome to Raccoon City(原題)』も進んでいます。今後についてはお話できない部分も多くありますが、いろいろな展開を予定しているので、『バイオハザード:インフィニット ダークネス』についても皆さんが「面白い」と思っていただければ、続いていくんじゃないかなと思うので、いいね評価をしてもらえるといいんじゃないかなと(笑)。

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Netflixオリジナルアニメシリーズ

『バイオハザード:インフィニット ダークネス』

原作・製作・監修:株式会社カプコン

監督:羽住英一郎

脚本:武藤将吾、羽住英一郎

エグゼクティブプロデューサー:小林裕幸(カプコン)

製作プロデューサー:篠原宏康(トムス・エンタテインメント)

プロデューサー:古屋厚(ROBOT)

CGプロデューサー:宮本佳(Quebico)

フル3DCGアニメーション制作:Quebico

制作プロデュース:トムス・エンタテインメント

クリエイティブアドバイザー:トニー石塚(Sony Pictures Entertainment)

音楽:菅野祐悟

日本語吹き替えキャスト:

レオン・S・ケネディ:森川智之

クレア・レッドフィールド:甲斐田裕子

ジェイソン:立木文彦

シェンメイ:潘めぐみ

パトリック:野島健児

グラハム大統領:井上和彦

ウィルソン国防長官:田原アルノ

ライアン大統領補佐官:小形満

話数:全4話

配信日:Netflixにて2021年7月8日より、全世界独占配信

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